デザインリサーチャーの1年目を振り返る

1周年に向けて昨年の仕事を振り返る。どこかに所属して働きもせず、2014年5月1日にいきなり独立した僕にまとまったお金の仕事など来るはずもなく、訳の分からなさを武器に「デザインリサーチャーです。」と半分真面目に半分冗談で答えてました。それでもこれまでの関係や友人の紹介で仕事にありつくことができ、大体毎月13万円前後の売り上げで、20万を超えたのはわずか2、3ヶ月くらいだったと思います。今もそれに毛が生えた程度ですが、下準備や下調べとしてのデザインリサーチの有用性を共有できた人たちとブレイクスルーの隙間が見え隠れする世界をひらいていくことが出来そうです。

当初、仕事のひとつは企業のブランディングでした。カタカナで書くと経営にも関わる企業イメージの大枠を定めるようで響きがいいけれど、実際は広報物の提案・制作、一時的な展示スペースの企画、事務所などの大掃除、WSの提案に運営補助、営業や総務的な動きもしばしば。ここではミクロな活動にぶつかったおかげで中小零細製造業の一端を理解することができ、短期的なブランディングや広報は首を締めるだけだなと分かりました。会社案内と言う名のメディアをどうつくることができるのか、それが小さなスケールでもどう企業活動を広げるのかばかり考えてました。今後はより企業の広報物とユーザーの関係に重きを置いたメディアづくりを企画しています。

また、下請けも含めて編集構成、文字起こしのお仕事を10本ほど。有松で行われたイベントの広報ディレクション、書籍やフリペになった(なる予定)のものも。どれもこれまでの関係や自主プロジェクトARIMATSU PORTAL; PROJECTで開催したトークイベントなどをまとめたフリーペーパーがきっかけです。マネージャーを務めるDESIGNEASTにしろ、こうした活動がある意味営業となり仕事に繋がるのが改めてわかりました。何にでも興味を示して話を聞くおせっかいさが功を奏したのか企画から関わらせてもらえるものもあり、東海エリアの学生と「産業と教育をつなぐ」メディア、さらに国際的な「防災とコミュニティ」メディアの企画に参加させていただけることになりました。東海はメディアがないと揶揄されるだけに、ただ企画するだけではなく持続的な仕組みと若手を育てる雰囲気を醸成できればなと思います。

フリーで始めたばかりから、リサーチの仕事も不動産に関するものを2件ほど受けてました。こちらは下請けのため世に出せないですが、普段はあまり積極的に実施しない定量的な調査だったのですが、契約やレギュレーションについて勉強になるところが多かったです。
昨秋以降は福祉施設との協働によるポンチョの開発PJのディレクションがきっかけとなり、「GoodJob!」展への出展、3つのセミナーでの登壇に繋がりました。修士研究から続いたインクルーシブデザインにこうして仕事を始めてからも携われるのは本当に嬉しいです。ようやくここからデザインリサーチャーらしい活動が本格化しだしたと実感。現在は、障害者福祉施設と高齢者福祉施設の2つのデザインリサーチを実施しています。どちらもスタッフと利用者の相互関係と埋没された創造的な実践の抽出をきっかけに、新たな事業展開への応用を考えるものです。前者では結果をもとに試作を作るWSを設計して提案したり、現場オペレーションといったより具体的なシナリオや新事業のイメージが求められています。このように僕がデザイナーとして動くものもありますが、高齢者福祉施設のPJでは建築家とグラフィックデザイナーがリサーチの結果や過程を共有してつくりだしていくものです。僕がスタッフと利用者の実情を前捌きし、きちんとバトンタッチしなければならない別の責任があります。どちらもオープンまで2、3年程度かかるのでゆっくりと経過を追いながら、デザインリサーチをもとにした魅力のカタチ作りと発信に協力していきたいなと思います。

定性的なデザインリサーチをもとにした福祉とデザインの組み合わせがこれまであまり日本に根付いていないためか、GoodJob!以降、ご相談いただくことが増えてきました。何件かお話を聞く中で、「ものづくりを一緒に行うデザイナーはどう探せばよいのか。」「デザイナーに何をどうやって頼めばいいのか。」と尋ねられることも少なくありません 。「それならお任せ!」と言いたいところですが、課題や状況がそれぞれのため、一足飛びに回答へはたどり着けません。そんなときに一体何が課題なのか、自分たちの魅力はどこにあるのか、誰に向けて何を伝えるのかを一緒に考えることができる立場にありたいなと考えています。

これは福祉だけではなく、僕がこの1年間で経験してきた製造業やまちづくりでも構造は同じです。長年の経験で無意識に見落とされがちな何かと何かの間にあることを拾い上げ、潜む物語や価値を体験する仕組みをともにデザインする。ただ要件を整理してかたちを与えるのではなく、調査を通して企画にまで遡る。もしくは、企画をともにつくるところからデザインを考える。それがデザイナーではなく、デザインリサーチャーなのだと僕は自信を持って答えたいです。

これまでの実践を糧にまだまだ踏み込んでいない領域に潜り込み、実践を繰り返してデザインリサーチャーとしての資質を高めたいです。2年目はどんな年になるのかとても楽しみです。

 

インクルーシブデザイン: 社会の課題を解決する参加型デザイン

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「インクルーシブデザイン」という発想  排除しないプロセスのデザイン

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誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

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ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

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建築家なしの建築 (SD選書 (184))

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アート化セミナーの資料『はじまりを捉え直すためのデザイン』を公開しました。

2015.2.22に奈良県にある社団法人たんぽぽの家が主催する「アート化セミナー」の<工程をデザインする>セクションで、poRiffの薮内都さんとUMA/ design farmの原田祐馬さんとお話をしてきました。その際に僕がプレゼンで使った資料を下記に公開します。


登壇前に部族長のようになってしまったのはここだけの話…

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障害者とのものづくり、工程をデザインするpoRiffの取り組み

http://poriff.com/index.jpeg

本日はたんぽぽの家が主催する『アート化セミナー』にてpoRiffの薮内さんと「工程をデザインする』パートでプレゼンをし、UMA/ design farmの原田祐馬さんも交えてのクロストークに参加しました。poRiffの話が非常に面白かったので、ツイートを元にメモをば。

poRiff(ポリフ)は、ビニールの買い物袋を細かく裂いた1万ピースをコラージュし、アイロンで熱溶着してつくるシートを使ったプロダクト。薮内さんは3つの施設(就労B型、生活介護)で非常勤勤務をしながら障がいのあるひともつくることが出来る工程をデザインし、彼らとプロダクトをつくっている。こうした活動ができるのは、施設でpoRiffの商品を作っているだけでなく、制作や展示を含めたアート活動、施設の広報物制作、展覧会の企画運営、自主製品の開発や施設外のデザインなどを兼務しているからだそうだ。poRiffとしては、他の施設や展示会場でのワークショップの企画運営と作業工程の設計を行い、営業活動・販売管理と新商品の開発なども行っている。前者は支援、後者は技術提供という複眼的な視点で幾つもの業務を並走させている。

poRiffは様々な障がいを持つひととものをつくるため、いくつかの簡単な工程を複数の利用者で分業している。まずはメンバーが地域のさまざまな場所から素材となるビニール袋を集めてくる。担当の利用者が集めたビニール袋をまっすぐに伸ばして色分けをし、素材の加工によって分類を行なう。ここからハサミが使える人にバトンタッチをし、ビニールを細かく裂いていく。poRiffの特徴的な柄を出すためにサイズが異なる3つのピースを切り出していく。切り出したピースからベースとなる大きいもの、差し色となる小さなピース重ねてアイロンを掛けて大きなシートを作成する。大きいピースと小さいピースの選定者を交代させることで人為的にランダムな柄となるそうだ。早ければ2日間、長い人は2週間かけてシートをつくる。そこからプロダクトの方に合わせて切出し、ミシンを掛けて、商品の完成。シンプルな工程のため、ワークショップの後にパクられたり、改変されたりすることもあるそうだが、ピースのサイズ調整やアイロンがけのタイミングなど、いくつもの試行錯誤の上に成り立っているので表面的なマネはできてもあの特徴的な柄のプロダクトをどこでも作れるわけではないだろう。

当時、芸大生として「人と違うようにあれ」と教育されていた薮内さんは、福祉施設へ出入りする中で健常者ができることを利用者ができるように「させられている」ことに衝撃を受け、デコボコなそのままを認めることをテーマにしたそうだ。こうして開発に1年の期間を有してようやく市場に出回るようになったpoRiffの販路が増えてくる中で、テーマを再考する「poRiff exhibition2014 STANDARD WO UTAGAE!」を実施した。poRiffで何をしているのかなど各利用者さんの日常を切り取るような質問をし、どんな受け答えをしてどのような回答を得たのかを展示した。利用者とのコミュニケーションは発話のほか、筆談や身振り手振りといったものもあったようだ。個人的に注目したいのは、利用者とスタッフにカメラを渡して普段の生活を撮影してもらうというリサーチ。利用者とスタッフと薮内さんが築いてきた関係がよく現れていることだけでなく、薮内さんの創造を超えた超日常的な所作が表出していたからだ。

この展示を通して、薮内さん自身を含めた鑑賞者の価値観や常識が揺さぶられることを期待したという。つくれる、売れるといったことが利用者のモチベーションに影響している。彼らの個性を活かして作れるためにはその特徴を浮き彫りにし、さらに、居場所や働き方に合わせていく調整が求められる。色を見分けるのが苦手な利用者には、カラフルな素材から白黒の素材に変更してツートーンのシート素材を開発した。出来上がったシートの質の高さを褒めてるうちにもっといいものを作ろうと総ドットのバックができあがり、市場でも好評だったのでそのまま正式な商品化につながったと言う。利用者自身がどんな人になりたいのか個性を尊重し、豊かな時間過ごすことができる環境がそこに出来上がっている。

改めて話を聞いてpoRiffの凄さを理解することができた。3つの施設をはしごして製造管理、営業、施設の広報物のデザインまでこなす彼女の横断的な才能に驚きを隠せない。利用者の特徴を引き出すために柔軟なデザインプロセスを念頭に置き、日常の所作から作業を引き出そうとする姿勢はデザインリサーチとオーバラップしており、「ここも共通点あるやん!」とうなずくばかりでした。私も講師としてお話させていただきましたが、彼女や他の講師の話は非常に勉強になり、私自身もとても学びの多い機会となりました。
poRiff

poRiff


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街とブランドの調度良い関係、「FAMILY OF NIESSING」展 名古屋にて

ジュエリーブランドNIESSING(ニーシング)の本社があるドイツ・フレーデンの街やそこで働く人々の姿を写真に収めた本展が名古屋・伏見で開催された。展示に合わせて写真家の濱田英明さんと本展示ディレクターの岡田栄造さんのトークイベントも2015年1月23日に開催されるとのことで出向いてきた。数百枚の写真の中からニーシングらしさが現れた写真をピックアップし、岡田さんと濱田さんが"らしさ"についてコメントを付け加えていく。「いくらでも話せる」と両名がおっしゃられていたように、装飾(デコレーション)装置としてではなく、機能と意匠が統合したプロダクトとしてデザインされているバウハウスを背景に持つ本ブランドが生まれる過程から多くの発見をすることができた。

2013年、建築家・中山英之さんがデザインした微細な彫刻加工が施されたリングのデザインが本プロジェクトのためディレクターに岡田さんを迎えたニーシングから発表された。今回と同様に開催されたトークイベントで、中山さんは工学的な構造とシンプルでも力強い意匠について興奮気味にお話されており、ドイツブランドの持つ質実剛健な印象が残っていた。今回の写真展ではデザインが生まれる環境に注目したことで、その印象とは全く異なり、ブランドと地域との関係を知ることができた。

寡黙で厳格な男性が磨かれた手の感覚を頼りにつくりだす姿ではなく、カメラに向かってにこやかに笑いかけたり、自分たちがつくったであえろうジュエリーをさり気なく身につけていたり、着飾らず主張しすぎない姿が写真から読み取れる。そうした職人やデザイナー、経営者らは、暖かな日が差し込む窓辺で作業していたり、緑があふれる敷地内に工房があったり、かつて使っていた道具が何気なく身近においてあったりとヒューマンフレンドリーな環境で働いているようだ。職場と自宅が近いので自転車で食事を摂りに帰宅するというのも家族との時間を大切にする欧州らしさを感じる。

街にはニーシング関連の彫刻もあるようだが、人工物と自然物の調和にデザインのインスピレーションを置くという話からは、ブランドと街・生活との適度な関係が読み取れる。少し歪んだ天然木をうまく組み合わせて外装材とする建物をさして「あれがニーシングらしさだ。」と説明する。フレーデンを歩けばニーシングを感じ、ニーシングを身に付ければフレーデンを感じるのだろう。中山さんのプロダクトからはニーシングの真面目さと技術力の高さを垣間見ることが出来たが、濱田さんが見せてくださったたくさんの写真と両名のお話からは、国内に多数ある産地と地域の将来像を考えるヒントがたくさんつまったものだった。

はじめての確定申告、Yosemite + Safariではe-tax(WEB版)が使えなかった話

フリーランス1年目、最初の難関だと勝手に思っている「確定申告」がついに訪れる。めんどくさがりなので毎月経費を算出していなかったり、経費で落とせるものがわかっていなかったり、手続きで作成する書類が多かったり…。つまり、税金に関する法律に関する知識がほとんどないのだ。せっかくなのではじめての確定申告で使用したサービスと詰まってしまった箇所についてまとめてみる。

時短まとめ

1. 会計ソフトfreeeと補助本はセットで
2. 電子申告するまでの諸手続きは長い
3. ICカードリーダーはNTTコミュニケーションズ
4. e-TaxソフトはWEB版を使おう


準備①:会計ソフトの導入

まずは会計だろうかということで導入したのが会計ソフト「freee(フリー)」|全自動のクラウド会計ソフトの標準プラン(9,800円/年)、さらに溜まりに溜まったレシートを処理すべくレシート入力代行の人気無料レシート家計簿アプリDr.Wallet|エクセルより簡単のビジネス版(4,000円/月)を申請。レシートの写真を撮影すると人力で金額などを入力してくれるDr. Wallet。

freeeとDr. Walletビジネス版は連携しているので、タグマッチング(e.g. 食費→交際費)などを設定することでほとんど自動で振り分けてくれるのでかなり手間が省ける。しかし、これで年間5万円は正直お高いので年末の1ヶ月だけ使うか、freeeの写真投稿と合わせて毎月管理したほうが良いのかもしれない。フリーランスでの領収書料なんてたかが知れてると思います。

準備②:補助本の購入

世界一ラクにできる確定申告 ~全自動会計ソフト「freee」で手間なく完結! ~ 平成27年版

世界一ラクにできる確定申告 ~全自動会計ソフト「freee」で手間なく完結! ~ 平成27年版

freeeを導入するなら一緒にこの本を買っておくことを強くおすすめする。「ふむふむ」と入力していたけれど品目とか家事按分とか源泉徴収とかがほとんど何を意味しているのか分からなかったので、諦めそうになった。領収証の管理の仕方から経費の線引、国税局が用意する確定申告ソフトの使い方まで大枠をつかめることが出来た。ここで翌年度を想定してクレジットカード、銀行口座を改めて解説することにしました。フリーで働き始める前に手にとっていても良いと思います。

確定申告の電子手続き準備

【e‐Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)で必要なものがわかる。タイトル通り、OSX10.10.1(Yosemite)+ Safari 8.0.2 では申請できませんでした。手続きがめっちゃある上に最新のOSとブラウザでは確定申告書の送信ができなかったのですが、理由は後述。まだ e-taxはWin機でやることがオススメでした。

  1. 電子証明書住基カード)を市役所などで即日発行(1,000円)
  2. ICカードリーダーをAmazonで購入(Gemalto ジェムアルト ICカードリーダ・ライタ 電子申告(e-Tax)対応住基カード用PC USB-TR HWP119316
  3. Javaのインストール https://www.java.com/ja/download/
  4. Javaのセキュリティを修正(システム環境設定>Java>セキュリティ>例外サイト・リストから、サイト・リストの編集に「https://www.keisan.nta.go.jp/」を追加する。)
  5. SmartCard Servicesのインストール installers – SmartCard Services
  6. JPKI利用者クライアントのインストール http://www.jpki.go.jp/download/mac.html
  7. ルート証明書のインストール http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/jyunbi.htm※なぜかOSの言語設定を日本語にしたらキーチェーンアクセスに認証を登録することが出来た。
  8. 利用者識別番号の取得ーe-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー 【届出書の選択】|e-Tax

ここまできてようやくスタート地点にたったと言えるようだ。住基カードを読み取ると途中で何度もポップアップで出てくるので、公的認証サービスのPWをいれないとわざわざ市役所などで解除手続きとなるので気をつけろ。もっと詳しくという人はググればでてきます。

e-Taxソフト(WEB版)の罠

e-Taxソフトは*.exeとWEB版の2つがある。*.exeも触ってみたけれどこちらもUI/UXが最低最悪なので使う必要は全くない。UI/UXが最低最悪なので使う必要は全くない。
Safarie-Tax(WEB版)を開くと、最新のOSとブラウザのため、
f:id:pnch:20150128211754p:plain
こんな環境チェック画面が出てきます。気にせずに「閉じる」をクリックし、続いてログインをしましょう。準備で登録した利用者識別番号とログインパスワードを入力し、ログインする。利用者情報をポチポチと入力して、電子証明書の確認画面まで届くもここで「ICカードを認識できませんでした。設定を確認の上、再試行してください。」というエラーが出てしまう。なお、「JPKI利用者ソフト」からICカードの有効性は認証されている。

ここで一旦、Win機で同様の手続きを踏んでICカードを読みこませると一発で認識される。。もう一度、Macに戻りサイドメニューに表示された「申告・申請・納税」をクリック。「作成済みデータの利用」から、freeeで作成した*.xtxファイルを登録し、再び電子証明の付与…。ここでも「ICカードを認識できませんでした。設定を確認の上、再試行してください。」というエラーが。「ICカードを認識できませんでした。設定を確認の上、再試行してください。」と表示されました。どうすればいいですか。|e-Tax e-Taxのトラブルシューティングを頼りにSmartCard Servicesを入れなおしてみたが結果は変わらず。JPKI利用者ソフトではカードの情報が読み取れているし、署名も付与できている。

原因が分からず悔しいけれどWin機で手続きを済ませる。5分ほどで完了。あっさり過ぎる…。

原因はカードリーダーとブラウザの相性?

MacのYosemite&Safariでe-Tax(確定申告書をネット提出)する設定と注意点 | EX-IT
e-TaxはMac Yosemiteで出来た : ■■ Ainame60 たまたま日記 ■■
2015年となりさっそくe-Taxで確定申告を済ませる人たちがいるようだ。Yosemite + Safariで。全く同じ手続きをしているが僕は出来ない。唯一異なるのはICカードリーダーだけのようだ。僕はGemaltoのリーダーだが、両者ともにNTTコミュニケーションズICカードリーダーを使用している。

同様のエラーが出ている人もGemaltoのリーダーを使っていることからもかなり怪しい。yosemiteでe-taxできない | Apple サポートコミュニティなお、Win機ではさっくさくと動いていたのでOSとブラウザとリーダーの相性が原因と予測できる。

まとめ

想像以上に国がつくるサービスはWindowsに準拠しているのでクリエイティブ関係のフリーランスには辛いのが現状だ。わざわざ仮想OSで登録するのもめんどくさいけれど、周りに自由に使えるWin機がなければ導入したほうが良さそう。やっぱり書類をいちいち作らなくていいのは魅力的だ。はやく最新OSでも耐えうるサービスに更新して欲しい。

というわけで、Yosemite + Safariで確定申告をする場合の注意点は、
煩わしい事前手続きを乗り越えて、NTTコミュニケーションズものICカードリーダーで行いましょう。