建築紹介blogを見始めてからほとんど建築雑誌を買わなくなった。

このエントリーでは建築雑誌のdis、紙媒体のdisではないです。建築を紹介するblogを紹介します。その前にタイトルを掘り下げていきましょう…

|建築雑誌最近本当に買ってない

タイトルの通り、おそらく大学の二年生くらいから買った建築雑誌(雑誌名でなく分類です)は2,3冊だと思う。
その雑誌はもうすでに手放してしまったのだけれど、買った理由は"読みたい"特集があったからだったと記憶している。最後に購入したものは2009/09新建築で巻頭インタビュー『今、建築界全体で考えるべきこと 邑楽町コンペ・建築家集団訴訟和解を通して』に関する回だ。これが気になってわざわざ書店にとり置きしてもらったのはいい思い出である。もちろんそれ以降買ってないわけではなく、book-offなどで興味を引く特集がある建築雑誌などを時々買っている。本当に時々。これは僕の雑誌の見方に因るものが多い。僕は雑誌を見る、ザッピングする。大学の購買や本屋で立ち読みすることが多い。何か面白いと思えばじっくり見るけど、"観る"ことはあんまりしない。そういったときは図書館でコピーして観る。あとで見返すこともできるし。残念なことに定期購読できるほど僕は裕福ではないのです…。大学の設計課題でイメージ探しに使ったり、ストックしておくために雑誌を手元に置いておく友人もいたけど、a+uや住宅特集など全てを揃えておく金銭的余裕があるやつはほとんどいないし、物理的なスペースを確保できるやつもいなかった。
金をかけずに、面白いと思った建築の写真などをストックする方法はないのか…。
そんな時、僕はTumblrというwebサービスを知った。調べてみたら2009/06/08からやっていた。今更Tumblrの説明はする気はないので分からない人は各自で調べてください。最初の一週間はまったくそれっぽいことをやっていないんだけれど、1,2週間後から建築関係のポストがものすごく増えている。確かこのぐらいに今や日本最大級、国内外の建築紹介するblogであろうarchitecturephoto.netなどの存在を知り始めたんだと思う。そこからリンクを辿り、dezeen,ArchDiaryなどの建築やデザインを紹介するblogに行き当たった。全部英語で読むのに時間はかかるけれど、更新頻度も高く、本当にたくさんの建築が、デザインが掲載されていて本当に驚いた。しかもできた建築物の写真だけでなく、模型やCGパース、ダイアグラム、時には図面まで掲載されている!僕はすぐさまこのサイトをRSSに登録し、毎晩見るのが楽しみで仕方がなかった。そしてうなぎ上りに建築関係のポストが増えていった。またこうしたサイトをRSS登録するとともに、Tumblrの検索システムで建築に興味を持っているアカウントを見つけてはfollowしていった。彼らのポストする画像もいい情報源だったけど、リンク先のサイトが僕の知らないサイトだった方がずっと嬉しかった。
Tumblrの利点として検索可能、アーカイブをひと眼で確認できる(後から見やすい)、興味が視認できるなどが挙げられる。特に、「あの建築のあの部分すげーよかったけどあれなんだっけ?」なんていうときが最も便利でアーカイブをザッピングしてすぐ見つけることができる。もちろん、建築家名も敷地も大体の情報が検索可能。雑誌の場合は建築の名前を忘れてしまったら何年の何月の号かすら分からず一冊一冊手当たり次第調べることになる。この差は僕にとっては大きかった。また情報の鮮度も高く、半年ほどこういった利用をしていたら気がついたのだけど、大体blogに掲載された情報が2ヶ月後くらいに雑誌に掲載されていることに気がついた。もちろん、全てが当てはまるわけではないが国内外問わず著名建築家の作品は大体このくらいの差があった。もともと建築雑誌も自身のフィルターを通して面白いとか気になる点を見つけていたので雑誌側の編集はあまり気にしていなかった。そういったこともあり、自身のスクラップブックを作るような感覚でblogに掲載される情報をTumblrにポストしていくスタイルのほうがあっていたと感じ、僕は雑誌を買うことをやめた。
もちろん「建築雑誌なんて買わなくていいよ。」なんていうことを言うつもりはさらさらなくて、こっちの方が僕には合っていたということだけです。ストックしていくことや本という物体が好きな人は買った方がいいと思います。10+1のWEBサイトやAARの特集などネットで読める密な文章や論考、インタビューもあるけれど僕は本というものが好き。本を全く買わないなんていうことはない、そういうことです。



さて、ようやく本題です。

|建築を紹介するblogを紹介します。

つまるところ、WEBマガジンですね。そいつらを五つほど紹介します。
1.Dezeen architecture and design magazine
TOPを見ていると全文表示するにはMOREをクリックしなくちゃいけないけれど、RSS登録すれば全文表示してくれます。建築物に限らずプロダクトも紹介、時々スタッフの募集とかそういうのも掲載されることがある。画像の掲載枚数が多め。最近どんどん日本人建築家の住宅が掲載されている気がする。ここの元ネタ辿ると思わぬ出会いがあったりする。

2.ArchDaily | Broadcasting Architecture Worldwide
Dailyとあるだけあって更新頻度が高い。ちょっと目を離しておくとRSSフィードが溜まってる…なんていうことはざら。ここもTOPは全文表示されてないけれど、RSSだと表示されています。きちんと建築の情報がまとめられている:誰がつくって、どこにあって、どれくらいの広さで…とかね。図面が掲載されている率が高い。ときどきコンペのボードがまるっと掲載されている。カテゴリ分けもされていて検索もしやすい、最も見返す率の高いサイト。
3.industrial design courses ? designboom
ここは建築よりもプロダクトのほうが多い。建築のほかにデザイン、アートも掲載されていて半ば息抜き的に見てるかも。工繊造形はここで掲載されているような多様なデザインを学べるところなのでちょっと親近感がある笑 最近FUJIZEROXのコンペ情報が会社でなく、designboomのほうで発表されていたので驚いた。
4.Plataforma Arquitectura

スペイン語です。雰囲気だけしか読めません。。ここも更新頻度高く、掲載画像枚数が多い。もう少しスペイン語が堪能であればきっともっと紹介できるんだろうなぁ。
5.Landezine
最後はランドスケープのみに特化して紹介しているところ。ぱっと見で見れる大きな画像は少ないけど、掲載画像自体は多い。普段ランドスケープをここまで見る機会がないので貴重なサイトだと思う。RSSで登録すると全文表示されないですがちょっとしたコツで見れます。ブラウザやソフトによってその方法がまちまちなので紹介は割愛。各自で調べてください


さて、ざっと簡単に紹介しましたがいかがでしょう。「今更かよ(笑)」などと鼻で笑うエントリーでしたか、それとも当時の僕同様、ネットに流れている情報量を目の当たりにしてびっくりしていますか。最近では以前よりずっと日本人の方の作品(主に住宅)が掲載されてきているので認知度が高いでしょう。建築のWEBマガジンはもっとあります。僕ももっとRSS登録していますが全部初回してしまうと皆さんの検索する楽しみを奪うことになりかねないので紹介は控えさせていただきます。決してめんどくさいわけではないですよ。
可愛い後輩たちが知りたがっていたのでまとめてみました。いい作品や未来の建築家に繋がればいいと思います。