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ムンバートンへハウス界からの応答!?Lean Houseというサブジャンルについて

 昨今のクラブミュージックにまた新たなサブジャンルが発生したようです。生まれては消えるサブジャンル界に昨秋、新たに発生したLean Houseを私と一緒にdigっていきましょう。

 昨年の秋にあるDJ mixがUKで発表されました。そのタイトルはBoston Bun Presents LEAN HOUSE MIXTAPE vol. 1です。フランスの若干24歳(2011年当時)のDJであるBoston Bunが同国のフレンチエレクトロシーンを騒がすアーティストSurkin, DJ Mehdi, BdondinskiらとEditを施したトラックをDJmix内で発表した。(RIP DJ Mehdi)登場と共に、erolalkanのmusic forumなど一部の音楽フリークに言及されているようです。

 さて、まずはこのLEAN House音楽的特徴について。彼のインタビューlean house « dance 'til you're deadにもあるように、Lean HouseはBPMは遅く110弱程度。これにScrew, Chop Editを施したグリッチの効いたサウンドが特徴的です。盟友Brondiskiのインタビューでもこの音楽スタイルは新しい物として捉えているようです。フレンチハウスのトラックメイカーがムンバートンからインスピレーションを受けて制作を始めたものとも言われる所以がそこにあります。僕がこのサブジャンルを発見したのはNu Disco、Neo Funk界隈をDigっているときでした。たまたまSoundcloudでこの単語を発見したのです。視聴すると先にあげた特徴にビビッと反応したというわけです。

LEAN HOUSE
http://leanhouse.tumblr.com/
LEAN_HOUSE's sounds on SoundCloud - Create, record and share your sounds for free
http://soundcloud.com/lean_house
※このサイトはBoston BunやBrodinski, Guillaume Bergが更新しているようです。上記インタビューより。

 ここで最近のNu Discoムーブメントを振り返ると、アッパーなエディットとフィルターの効いたものから始まりDiscoを経由して最近では80年代から90年代のシンセハウスやファンク路線への回帰も見られるようになって来ました。音数が少なかったりよれたビートやフワフワした上物を載せたトラックも多く見られます。こうした推移はハウスミュージックだけでなく、アフリカンミュージックやブラックミュージックでも見られます。Moombahtonしかり、Neo FunkやHiphopでもそうしたスローテンポでローファイ、さらにメロウなトラックが目立ってきてるように感じます。ゼロ年代、Wobble bassであったり、Dirty Electroサウンドを全面にしたハードな音楽スタイルのカウンターとして、テン年代にはこうしたジャンルがまことしやかに発生してきているのではないかと僕は思います。
 最後にトラックをいくつか紹介して終わりたいと思います。まだまだYoutubeでもLean Houseのトラックは少ないです。日本でももっとLean Houseシーンが盛り上がればいいなと思います!




ーおまけー
※BostonBunに直接リプライ飛ばしてみると、解答がありました。




これを理解するにはLean Houseに影響を与えているアーティスト、Big MoeやDJ Screwらについて知る必要があります。彼らはヒューストンでクルーを結成し、90年代に活躍したサウスのラッパー、トラックメイカー、DJです。彼らのコミュニティはドラッグの一種"houston(咳止めシロップ)"をアルコールに混ぜてトリップし、Chopped and Screwedというレコードの回転速度を遅くし、間延びさせるミキシング手法を使った曲でトランスしていたようです。BostonBunが僕の質問に対して紹介してくれたBig MoeのLeanin'というトラックは、このドラッグに陶酔していることを歌ったものです。そこから推察するに彼らの音楽活動に敬意を表して、LeanHouseのムーブメントは発生していると考えられます。そうした先人を敬して、BostonBunはこのSlow MoなハウスにLean Houseと付けたと考えられます。