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10万都市のあり方を探して:瀬戸市探訪

思考

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昨日は瀬戸市役所の方にご案内いただきながら尾張瀬戸駅近辺を散策してきました。人口13万人が微減するこの町に発生する空き家利用を考えるための素材集め。磁器で経済的に発展した町の一端を見えることで、産業とまちづくりが密接に結びつく愛知県の面白さを改めて認識した。

せともの=磁器と認識していたが、もともとは鉄分をあまり含まない淡い白色の陶器を生産していたこと。作品としての陶磁器ではなく日用品を目指していたこと。陶磁器の原料だけでなくガラス細工の原料である硅砂も取れること。陶器と磁器とガラスの町であることをこの機会で初めて知ることになった。

偶発的に獲得した釉薬の技術が土器から食器や水瓶などの陶磁器となり、生活の質を高める。莫大な人気を集め、窯元は大量生産を行うも、現在では中国製品にお株を奪われ、最盛期の半分以下となる。工場跡地をマンション建設に当てるも中心部に空き地が目立ち始めている。

人口30%程度の高齢化、中心部の空洞化、根幹産業の衰退という課題を抱える。一方、わずかながらも根付く作家や起業家、古い街並みがまだ残っているなど、町を美術館に見立てたまるっとミュージアムで250万人程度の観光客が町を訪れる訴求力はある。

そこで空き家活用を通して、観光事業、クリエイター支援、都市整備、公共サービスの充実が求められている。公民が混ざり合いハブとなる拠点やモデル事業が今後求められている。それを踏まえてのサーベイは、眠っている町の資源を発掘していくように感じた。

のら文字、看板建築、産業廃棄物、空き家、空き地、飲食店などなど。観光案内からはこぼれ落ちる「スキマ」が町中にちらほらと点在している。それをつなぎ合わせて発信する市民レベルのメディア、政策レベルの仕組みづくり、実践が蓄積される町中の拠点がすぐに必要となるはず。

ハードルの高い転入ではなく、少し長い滞在を通して可能性や課題を顕在化していくデザインリサーチで僕は関われそうだ。間接的でも参照性の高いアウトプットをどのように生み出すことができるだろうか。市役所の方の熱意が高いうちに、都市のメタデザインをしかけていきたい。