融資は信頼の表われだよ、借金じゃないよ

小学生の頃、お金持ちの親友は駄菓子屋でお菓子を買いすぎるので、しょうがないから一緒に食べてあげていたタイプです。小遣いをもたくさんもらっていたわけでもなく、同級生にたかっていたわけでもなく、ましてやお金を借りるなんてこともしていなかったですね。おかんからは「お金は借りたらあかん」と強くしつけられていて、あれ欲しいこれ欲しいと言っても「ほんまにいるもんなんか」と詰められ、理詰めで諦めさせられていたような記憶があります。(その分、クリスマスプレゼントなどで希望が通るとめっちゃ嬉しかった。)

そんな少年時代を過ごしていたくせに、フリーランスとして活動し始める前、卒業旅行でほぼ全財産を使い果たしていたアホらしさ。気がつくとクビが回らなくなるじゃないかと気がついたのは、個人事業主登録をしてから。融資とか助成金とか、時間はあったのでいろいろ調べたのはいい思い出です。(ちゃんと貯金してから独立した方がいい。特に実家を離れてる人は…。)3年間で返済することを前提に融資を受けたお金も、今年の春先には完済予定となりました。生き続けられて本当に良かった…。

また、「社会包摂の実現」を目指したデザインリサーチを通じて、新規事業創出や事業のスリム化、サービスのブランディング行う中で決算書や事業計画についてどんどん知識がついていき、今ではお金についてはどちらかというとけちくさいきっちりと管理をするタイプになりました。新しいことを相談されたりする時に、予算感や規模感があるかないかで期待度は大きく変わりますよね。もちろん楽しい赤字プロジェクトはあるけれど、それはある意味投資と割り切っちゃえばいいので。

あと少しで完済予定なので追加融資の相談。名古屋と京都の2拠点活動では仕事のやり方を変えなければならず、新しい動きにどうしても必要なのです。多拠点化して1年目の売上が下がったとは言え、返済実績や今後の見込みもカウントしてくれる…はず。とはいえ、融資の金額は事業の見込みを数字化したもの。「この金額をこの期間で返すことができる事業をやれているひとつの証明」みたいなものです。まだローンチしていない、成長途中のスタートアップに投資されるということはそういうこと。不動産とか資産がリッチなわけではないけれど、時間と身体を担保に、実績を加味しながら融資を決めるそうですね。

僕の事業規模や実績では、デザインリサーチの期待値がまだこれくらいなのかと反省もしますが、次の展開を通じて社会的にも経営的にももっと信頼感をあげていきたいなと思います。