嬉しいご報告、デザインリサーチ結果の再活用

右も左もわからぬまま、デザインリサーチャーとしていきなり独立し、「社会包摂の実現」に向けてさまざまな課題に立ち向かう毎日。気がつくと年末を迎えている、なんてことを3回繰り返してきた。2018年5月1日、デザインリサーチャーとしての活動がで4年目を迎える。いつの間にか仕事や自主活動の積み重ねがぼんやりと小道になりかけているような気がしないでもない。あっちへ行ったりこっちへ行ったりする僕を手招きして戻してくれるのは、案外これまで関係を持ってきた人たちだったりする。

 

朝から1本の嬉しい電話。

「1周年無事に迎えられました。これからは体制も変わり、社員も増えます。改めて、デザインリサーチをお願いした時の資料を振り返りながら、今後を見据えた事業の行動指針をつくりたいと考えています。」

2年前に働き方や価値観のデザインリサーチを通じてブランディングを行った、グルテンフリーの菓子製造販売・カフェの運営をおこなう福祉施設の方からだ。順調な動き出しをしているようで、電話口の声にも自信が溢れているようで、聞いているこちらもなんだか元気になる。

 

工房とカフェのリーダー同士で次の展開を計画するにあたり、改めて事業ビジョンを社員で共有すべきだとなったそうだ。その際に、再びデザインリサーチの結果と事業ビジョンをまとめたブランディングマニュアルを見直したいとの思い立ち、わざわざ連絡を下さったそうだ。ドキュメントやマニュアルはつくるまで熱心に議論するけれど、動き出したら使われることは多くはないことが当たり前の世界で、活用したいと連絡が来るなんて!

 

リサーチ結果に再び立ち返り、さらにクライアントが自らカイゼンしていこうとするなんて、こんな嬉しいことはない。目の前の課題はいつだって山積みかもしれないけれど、ひとりひとりがその課題に勇気を持って立ち向かうことを後押しをできるような仕事をしていきたいと強く感じた瞬間だった。