デザイン経営工学専攻入試の勉強で用いたテキスト[デザイン・マーケティング編]


さてさて、前回に引き続き今回はデザイン・マーケティング編です。まずは前回のおさらいから……

デザイン経営工学専攻の過去問を見るとわかりますが、領域の定まりはあるもののこれといった定型的な問題がないので広く学ぶことが必要です。また、明確な答えがない問題もあり、解答を裏付けるよう論理的に書く力とそれを支える知識を身につけていけばいいと思います。そうった意味で並行してやっていくことが大切でした。

デザインっていうものはデコレーションじゃない。ユーザーと社会のため(社会創造)、企業と市場のため(企業経営)というように新たな関係性を考えていくことがデザイン経営工学の理念として上がっています。それは大きく現在のデザインの潮流を見ていても明らかです。IDEOの社長兼CEOティム・ブラウン著のデザイン思考が世界を変える、Studio-Lの山崎亮著のコミュニティデザインでも言葉ややり方は違えど根底には同様の視点が垣間見えます。広い視点や関係性を発見するためには基礎知識と新たな情報、応用の練習が必要なのは言うまでもありません。僕は経営の基礎知識やデザインと経営の関係づけを考えるために以下の本を読みました。


|デザイン経営の基礎知識


右の技術経営入門はすごくまとまっていて記述試験の練習をしているときに後引きとしてとても有効でした。

|デザインと経営の関係性


知識創造企業は必読です。学部、大学院の授業でも参照されるものです。このシリーズは分厚いので難しいけど時間があれば全部読んでいてもいいかも。

|人とデザインの関係性


誰のためのデザインも必須の考え方だと思います。人間工学的な知識の整理は必要でしょう。エンジの話にも繋がります。

|おまけ


やば経は趣味として読んだけど意外と関係性にもつながっていくな今となっては思う。


今読んだほうが良かったなという書籍を続いて。

昨年度の試験で社会起業家の例が出たように、ソーシャルデザインやコミュニティデザインもすごく注目が高いです。そして、これらは成果物だけでなくプロセスやアフターの話も重要です。基礎的な話から展開する想像力とロジカルに伝える能力が重要でした。
i.schoolもデザイン経営工学の演習課題をするうえで非常に参考になります。なんのためのデザインかそれを同実現していくのかなど学ぶ点が多いです。
これの他に経済新聞やニュース、ビジネス白書とかも目を通していました。データ>情報>知識と結びつけていく考え方は先述した話と同じでしょう。時間をうまく使って知識にまで引き上げて院試に望んでください。


|おまけ

僕は五月くらいに研究室訪問をした覚えがあります。その時は、先生にメールし、やりたいこととやれることについてお聞きしました。ポートフォリオの持参は言われませんでしたがやりたいことについてはしっかりと聞かれました。その後夏前のプロジェクト共有ゼミに参加させていただき、ゼミの雰囲気ややってることをより深く見た上で決めたことをなんとなく今思い出します。