コロナで伝統工芸の産業祭りがふっとびそうだから知恵を絞ろう

あちこちで阿鼻叫喚が聞こえる新型ウイルスの影響が工芸サイドにも出てきてますね。お国の大号令でさまざまなイベントが自粛中止モード。本当ならば来週末に開催しようと準備していたイベントも、2週間以上前に中止と判断しました。若者への感染率は低いとはいえ、愛知県で増え続ける感染者の情報わ目にするたびに、今は仕方がなかったなと思う限りです。

 

検査が行き届いていないので具体的な感染率はもっとあるのではないかという話もありますが、自粛モードで産業への影響が少しずつ目に見えるようになってきたのがとても心配です。僕も先のイベントほか、決まりかけていたものが3件流れていきました。国はフリーランス個人事業主への補償はほとんどあってないようなものだし、本当に困ったなと頭を抱えたくなります。

 

そうした影響は工芸に長い歴史を持つ全国の産地へも迫っているようです。これから各地でおこなわれる予定の産業祭りが、延期や中止へとなりそうな気配があるのです。それもそのはず、出店者や顧客らの多くが50代以上ですし、運営で意思決定をするのは下手したらもっと上の世代だからです。当事者として少しでもリスクを下げたいのは山々でしょうね。。とはいえ、産地における産業祭りを売り上げの主軸に置いているところも少なくないので、経営的なダメージはさらなるものだと予想できます。

 

それでは、目の前に差し迫る課題にどうしたらいいのでしょうか。規模を縮小して複数回に分散させたり、ネットなどを中心にヴァーチャルな産業祭りを展開したりすることはできるかもしれません。なんだったら産地にキャッシュレスを導入するきっかけとならないかなとか、デジタルシフトを推し進めるきっかけにならないかなとか思ったりします。ここらへんでばこっと補助金出してくれたり、わかりやすい手引きとか出してくれたりとかも。できるとしたら30代を中心にアイデア出し出来ると、世代交代のきっかけになるかもしれません。

 

自粛による対面式のサービス産業や、旧来の製品産業が、メディアのようなコンテンツ産業やデジタルを前提としたサービス産業に切り替わるとしたら、どんな問いをぶつけて、だれとどんなふうに乗り越えることができるのか。想像もしていなかった災難を前に、真剣に向き合う機会なのかもしれません。