移動する人が本当に少ない

妹の結婚式と合わせて名古屋往復。今までと同じような時間帯に移動しているにもかかわらず新幹線は空席が目立つ。普段なら人が溢れているところに人がいないのだから当然、そこ目掛けて移動する人もいないのだ。しかし、新幹線の値段は変わらない…。両親から受け取った指定席券もなんだか勿体なさを感じてしまう。だからといってシートを倒したりしないのは、名古屋京都間がわずか40分弱だからだろうか。

新幹線の値段は変わらなくても、夜行バスの価格はとても下がっている。日帰り東京で支払いを抑えようと眺めていた比較サイト。いつもの半額かそれ以下のところもあるようだ。さっそく予約して座席指定をみたところ、どこでも好きに座席を指定できるほどにガラガラだ。不測の事態のリアリティが急に解像度を上げていく。

マレビトの滞留はその地に文化や生産を落としていくが、移動の停滞はそういかないらしい。トイレットペーパーやティッシュが売り場から消えてしまうほどにデマが蔓延してしまう。情報化が進んだ現代だからこそ、正しい情報を適切に判断する、情報の更新が必要なんだろう。物理的な移動を乗り越えるために、情報の移動を迎え入れるためのソースとすぐに行動しない余裕時間を持つこと。つきまとう不安に身を置きつつも、日々更新され続ける情報のキャッチ、あえてラグを受け入れる身体をつくっていきたい。