はじめに。

このブログは京都で建築を学ぶPNCH(パンチ)のブログです。主に建築やデザインを中心としたエントリーを書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

■Profile
PNCH (パンチ)
1987年生まれ。男。フリーランスデザイナー・リサーチャー。京都工芸繊維大学大学院修了。CONNECT共催。
連絡先 pnch.0924☆gmail.com (☆を@に変えてください。)
趣味 読書、DJ(Sbstrm)

pnchさんの読書メーターpnchの最近読んだ本

amazon ウィッシュリストを公開しました。勉学の支援を期待します。

悔しい春

23日から修了式直前まで大学でポートフォリオ作成、25日に大学院を修了し、27日には就職活動の面接、29日はFablab Kitakagayaで滝内さんとFabNight#07を企画・運営し、30日はDESIGNEAST 05 CAMP の出発式の補佐。

同世代の山道、飯田の両氏が力強く話をしていることはとても嬉しいことだ。地方、都市関係なく横断的に活動をしている同世代がいることは非常に心強い。ただ、DE実行委員と両名の輪に参加できていなことが非常に悔しかった。この思いは次に向けて。

Automatorが便利:論文で利用する画像の加工を自動化

初めて使った機能だったのでメモ。

Automatorを使うとサイズ調整やグレースケール加工が一括操作でできる。手順は以下のとおり。

■メニューバーよりAutomatorを操作するための設定

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1)アプリケーションからApple Script Editorを開く
2)メニューバーより設定を開く[言語設定は英語にしているけど日本語で書いています]
f:id:pnch:20140126143421p:plain
「一般」から「アイコンをメニューバーに表示」にチェック
f:id:pnch:20140126143516p:plain

これでメニューバーから作成したスクリプトを操作できます。
f:id:pnch:20140126143635p:plain

続いて、Automatorから自動操作するためのワークフローを作成していきます。今回は画像サイズを幅400pixelに変更し、グレースケール画像にして指定フォルダにコピーをするワークフローを作成します。

Automatorからワークフローの作成
0)下準備、保存先となるフォルダを任意の階層に作成(今回はデスクトップにtestフォルダを作成)
1)アプリケーションからAutomatorを開く
2)書類の種類から「ワークフロー」を選択
f:id:pnch:20140126143833p:plain
3)左カラムから「ファイルとフォルダ」を選択し、「選択されたFinder項目を取得」「Finder項目をコピー」「Finder項目の名前を変更」を右カラムにドラッグ・アンド・ドロップ
f:id:pnch:20140126144615p:plain
4)「Finder項目をコピー」のプルダウンメニューより保存先をはじめに作成したフォルダに指定
5)「Finder項目の名前を変更」のプルダウンメニューより、「テキストの追加」を選択し、任意のテキストを入れる。(今回は_400としている)
f:id:pnch:20140126144851p:plain
6)続いて左カラムの「写真」から「ColorSyncプロファイルをイメージに適用」「イメージをサイズ調整」を、「ファイルとフォルダ」から「Finder項目を表示」を右カラムにドラッグ・アンド・ドロップ。
f:id:pnch:20140126145113p:plain
7)「ColorSyncプロファイルをイメージに適用」のプロファイル・プルダウンメニューより「抽出>グレースケール」を選択。「イメージをサイズ調整」から「サイズ指定>400」を入力。
f:id:pnch:20140126145240p:plain
8)⌘+Sでワークフローを保存。「Library>Scripts」フォルダが指定されていると思うので任意の名称をつけて保存。(今回は「image_resize_wb_400」とする)

これでワークフローの作成は終了。最後にきちんと動くのかをチェックしよう。
適当な画像をFinderより選択し、メニューバーにあるAppleScriptアイコンをクリックすると先ほど作成したワークフロー名が表示されている。
f:id:pnch:20140126145649p:plain

こいつをクリックしてやると指定フォルダが開き、作成された画像が表示されているはずだ。一括で複数の画像を選択できるので便利。画像番号を入れたい場合は、ワークフローの名称変更から順に打つことができるので、作成後に一括変更するのが望ましいでしょう。いちいち画像編集ソフトを立ちあげなくていいので非常に便利です。

創造系不動産 高橋寿太郎さんレクチャー覚えがき

昨日、工繊大にて創造系不動産 高橋さんの公開レクチャーが行われた。デザイン経営工学の学部生1,2回生が受講するデザインマネジメント授業の一環で外部講師として招かれていた。

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創造系不動産株式会社


講義をtwitter実況しようと思っていたのだが、wifiを忘れてしまったためメモ帳に記入していた。ダウンロードはこちらからできるので興味がある人はどうぞ→ 140116_創造系不動産_高橋.rtf - Shared

 工繊大を卒業し、建築設計事務所に7年勤務し、4年間の不動産業へ従事する中で独立を志された高橋さんは、大学同期にあたるEIGHT BRANDING DESIGNの西澤明洋さんによるセルフブランディングから創造系不動産のコンセプトを創出する。そのコンセプトは「建築と不動産の間を追求する」を不動産業として目指すことだ。当初は建築家としての道を志されたが、ニーズやこれまでの実務経験を活かしたビジネスチャンスについて議論した先に創造系不動産が生まれたようだ。創造系不動産は建築家との協働で、住宅を手に入れるまでのプロセスを再思考している。

 講義は学生とのディスカッションから「建築と不動産」「デザインとマネジメント」の違いについて話を進めていく。30名程度の学生が参加し、それぞれの領域に抱くイメージを答えながら創造系不動産が目指す「建築と不動産の間」について話は繋がっていく。学生らの回答を集約すると、「創造と管理」に行き着いた。一見すると専門性も教育課程も違うように見えるが、「顧客のニーズを汲み取り、最大限の利益を生み出す。」ということに類似点が見られる。デザイナーはワガママで、マネージャーはコストに厳しいというクリシェからは離れた観点だ。

 WEBにも掲載されているケーススタディからはより具体的な建築家と顧客との関係が明らかとなった。従来、不動産業は顧客から土地を購入した上で設計や管理を相談されることがあるが、創造系不動産では、土地探しから始まる。土地探しには設計者も同行し、不動産的視点だけでなく、建築的視点からも評価をしていく。顧客と建築家との打ち合わせでは、具体的な要件や空間構成が炙りだされるだけでなく、不動産的な敷地と周辺環境、中期的な運用の話、ローンの組み方などを視野に入れた議論が繰り返される。高橋さん曰く、最初のプロセスは「家族会議のデザイン」というのが興味深い。*1

 創造系不動産では、従来の仲介料にプラスしてコンサルティング料が加算される。顧客の経済的負荷が高まるが、数十年生活を営む住宅を手に入れるうえで、生活の豊かさを考慮すると十分ペイされそうだ。住宅が案件に多いというのも、顧客=エンドユーザーのため、顧客のニーズを汲み取りやすく反映しやすいからだ。交通や教育機関などの周辺環境を考慮することはできても、その土地にどういう建築物を設計できるか、金銭的条件を読み替えてビルディングタイプを提案するプロセスは従来の建築設計業、不動産業の枠組みにはない。両者を同時に、並列して考えるからこそ生まれる要件や建築があるようだ。
 ここでは質問しきれなかったが、建築家とのネットワークや今後、設計された住宅を販売、賃貸仲介するときにこのプロセスが販売価格・賃料に考慮されるのかなど聞きたいことはたくさんあったけれども、「建築と不動産の間」を考えることで生まれる新たなビジネスチャンスを発見することができた。隙間から両端を考えることで新しい働き方やネットワークが生まれることを垣間見ることができた。

*1:詳細は創造系不動産のケーススタディ集を御覧ください。

2013年に読んだ本まとめ:50冊

あけましておめでとうございます。
今日で正月休みも終わりとし、明日から研究活動再開です。

さて、昨年はようやく、年間50冊読書を達成することが出来ました。毎年のように「今年は50冊読むぞ。」と意気込んでいたのですが、プロジェクトなり惰性なりでなかなか達成できませんでした。今年は修士論文を執筆していること、帰国後はお金がなかったので図書館に出入りして時間を潰していたことが功を奏して目標を達成することが出来ました。これからも継続して読書を続けていきたいですね。読みたい本はたくさんあるので時間をうまく使っていきたいところです。

昨年の上半期は「サービスデザイン」「デジタルファブリケーション」に関する書籍を読んでいました。これまでの設計論やデザイン論とどう接続して議論を続けていくことが出来るのか、これまでのデザインをどう拡張していけるのかに興味がありました。「隠喩としての建築」「設計の設計」「リバース・イノベーション」は留学中に学んだ『メタ・デザイン』を深く理解していく上で示唆に富んだものであったなと思います。

下半期は『メタ・デザイン』の視点をより修論にフォーカスした選書。社会包摂や持続可能性、そして両者の持つアーキテクチャの設計。DESIGNEASTのマネージャーとして活動し始めたので8, 9月はほとんど読書できなかったのですが、帰国直後に読んだパパネックの「生きのびるためのデザイン」とDEでのさまざまな議論を接続することができたのが良かったなと思います。また、個人的に参加している勉強会の影響で、メタボリズムや国内建築界隈における参加型デザインについて少し調べたのが暮れでした。
休憩がてらに手にとった「文化系のためのヒップホップ入門」は、アメリカの都市計画やサードプレイス関連書籍と合わせて読むとより理解が深まるでしょう。単なるサブカルチャーではなく、コミュニティ論、都市論に接続することができると思います。その上で、今のネットカルチャー世代のミュージシャンの特異性というか、超越的都市性を垣間見ることができそうです。

またしばらくは修論関係の書籍を読みつつ、2月以降は気分転換にまた違った書に出会いたいなと思うところです。



2013年の読書メーター
読んだ本の数:50冊
読んだページ数:13836ページ
ナイス数:12ナイス

ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読 (岩波現代文庫)ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読 (岩波現代文庫)
読了日:12月28日 著者:多木浩二
意味論的転回―デザインの新しい基礎理論意味論的転回―デザインの新しい基礎理論
読了日:12月23日 著者:クラウスクリッペンドルフ
経済学・哲学草稿 (光文社古典新訳文庫)経済学・哲学草稿 (光文社古典新訳文庫)
読了日:12月23日 著者:マルクス
専門家時代の幻想 (1984年) (イリイチ・ライブラリー〈4〉)専門家時代の幻想 (1984年) (イリイチ・ライブラリー〈4〉)
読了日:12月23日 著者:イバン・イリイチ
シャドウ・ワーク―生活のあり方を問う (岩波現代文庫)シャドウ・ワーク―生活のあり方を問う (岩波現代文庫)
読了日:12月23日 著者:I.イリイチ
日常的実践のポイエティーク (ポリロゴス叢書)日常的実践のポイエティーク (ポリロゴス叢書)
読了日:12月23日 著者:ミシェル・ド・セルトー
デザイン論 (1979年)デザイン論 (1979年)感想
メタボリズムを影で支えた川添氏が建築だけでなくデザインにも言及した一冊。マルクスの思想を下地に工業化社会すなわち、生活から切り離し、ものとものの関係に矮小化した工業デザインを厳しく批判し、個と全体の有機的関連性を高めるメタボリックなデザインの必要性を説く。デザインが細分化していくことを批判した時代と、複合的なデザインアプローチが求められる現代に通じる言説が多い。
読了日:12月17日 著者:川添登
ソーシャルデザイン・アトラス: 社会が輝くプロジェクトとヒントソーシャルデザイン・アトラス: 社会が輝くプロジェクトとヒント
読了日:12月16日 著者:山崎亮
現代都市理論講義現代都市理論講義感想
1960年以降(主に60-70年代)の都市計画に関する理論を広く収録している。近代都市計画以降の"計画"を乗り越えるためのさまざまな試みは、計画の主体が見えない中で何を手がかりに都市を編集していくのかに当てられているようだ。メタボリズムアーキグラムらの夢想した交換可能性や流動性、人々の行為の集合体としての都市、政治や経済が推し進める都市のオートメーション…。自走する都市を支えるアーキテクチャを考える上で、重要な視座が詰まっている一冊だと考えられる。
読了日:12月7日 著者:今村創平
つくる術について五人のデザイナーたちと語った―宮脇檀対談集 (キサデコールセミナーシリーズ 3)つくる術について五人のデザイナーたちと語った―宮脇檀対談集 (キサデコールセミナーシリーズ 3)感想
宮脇檀氏による林昌二氏と東孝光氏、両名の対談のみ読了。林パートは組織運営について議論されており、前半は林グループとその距離感と責任について、後半は設備などの日本設計内他部署との共同について触れられている。建築家ー宮脇と組織ー林の対立構造が明らかであるが、議論は凡庸。東孝光氏との対談では、東の「共同作業論」をベースに議論が進む。個を尊重し、個々の経験を統合し設計していく過程は、参加型デザインの萌芽を感じる。脚注に掲載されたメタボリズムの捉え方も興味深い。
読了日:12月2日 著者:宮脇檀
思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ (NHKブックス別巻)思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ (NHKブックス別巻)
読了日:11月19日 著者:
動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)
読了日:11月19日 著者:東浩紀
プレ・デザインの思想 (TOTO建築叢書)プレ・デザインの思想 (TOTO建築叢書)感想
建築物の設計・運営にあたりマネジメントの視点からAM、CMからPM、FMまでスケールの違いはあれど組織構成が変化している。日本ではまだ馴染みのない職能であり、立ち位置から建築設計の計画に大きく寄与してきた小野田氏の実践と論理がまとまっている。 建築・空間の概念理解に始まり、調査を通して現象学的理解によりその効果と限界を導く。その上で、プロジェクトの運用やプロセスを通じた建築計画者の職能を明らかとしている。建築や都市、まちづくりに関わる、"計画"する者たちに取って新たな道を開いて見せている一冊。
読了日:11月12日 著者:小野田泰明
インクジェット時代がきた!  液晶テレビも骨も作れる驚異の技術 (光文社新書)インクジェット時代がきた! 液晶テレビも骨も作れる驚異の技術 (光文社新書)感想
テクノロジーの発展とともにカルチャーの創出が重要だと実感する。様々なプリンティング技術もMakerやFabLabのようなコミュニティで使われているからこそ評価される。産業の中にとどまらないDIYカルチャーを再評価したい。
読了日:10月28日 著者:山口修一,山路達也
x‐DESIGN――未来をプロトタイピングするためにx‐DESIGN――未来をプロトタイピングするために感想
慶応大学SFC教授、講師らによる論考集。SFC学生だけでなく、デザインや建築を学ぶ初学者らが手にとっていい内容。それぞれが実践的研究をしていることもあり、浅く広くコンテンツを取り扱っているため参考文献を読みあさることをおすすめする。
読了日:10月17日 著者:山中俊治,脇田玲,田中浩也,坂井直樹,岩竹徹,加藤文俊,中西泰人,藤田修平,筧康明,水野大二郎
「もの」の詩学―家具、建築、都市のレトリック (岩波現代文庫)「もの」の詩学―家具、建築、都市のレトリック (岩波現代文庫)感想
家具に始まり、空間・都市などの「もの」が生まれる背景を記号論を中心に探る。身体的、空間的、政治的、神話(寓話)的なスケールまで話は広がり、イスが生まれる背景に潜む本能的行為の政治性と寓話的プロパガンダのもと形成されるナチ国家への接続にうなずかされる。
読了日:10月16日 著者:多木浩二
都市への権利 (ちくま学芸文庫)都市への権利 (ちくま学芸文庫)感想
本書は、戦後社会が工業社会から消費社会に移り変わる時代に、都市から変容する都市的なるものを捉える。全体や中心のように支配的な眼差しから都市を形容する学問を批判し、市民の部分的な活動群から都市的なる集合を形成しようと試みている。私には難解なところもあり、理解が十分ではなさそうだ。再読が必要。
読了日:10月13日 著者:アンリルフェーヴル
海賊のジレンマ  ──ユースカルチャーがいかにして新しい資本主義をつくったか海賊のジレンマ ──ユースカルチャーがいかにして新しい資本主義をつくったか感想
ゲーム理論をベースに考察するアウトロがすべて。時間がない人はアウトロを読み、興味ある章を掻い摘んで読めば十分かもしれない。ユースカルチャーを単なるカウンターカルチャーとせず、DIYカルチャーとパンク精神の混合と捉えたところが面白い。MAKER、SHARE、クラウドソーシングなどと参照事例や内容がいささか共通しているが、海賊(行為)自身が生み出すジレンマに対するアプローチを見出したところが新しい。
読了日:10月7日 著者:マット・メイソン
文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)
読了日:9月26日 著者:長谷川町蔵,大和田俊之
計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話
読了日:9月24日 著者:三島邦弘
集合知の力、衆愚の罠――人と組織にとって最もすばらしいことは何か集合知の力、衆愚の罠――人と組織にとって最もすばらしいことは何か
読了日:9月24日 著者:アランブリスキン,シェリルエリクソン,ジョンオット,トムキャラナン
デザインと犯罪デザインと犯罪
読了日:9月22日 著者:ハル・フォスター
海外で建築を仕事にする: 世界はチャンスで満たされている海外で建築を仕事にする: 世界はチャンスで満たされている感想
建築/デザインを足がかりになんらかの形で海外に出た寄稿者らのエッセイ集。一人一人の経験が言葉にされ、読んでいると背を押される気持ちになる。国ごとの差異はあるが、それ以上に共存できるプラットフォームを感じる。
読了日:8月14日 著者:前田茂樹,田根剛,松原弘典
世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア
読了日:8月14日 著者:入山章栄
吉村靖孝 | ビヘイヴィアとプロトコル (現代建築家コンセプト・シリーズ)吉村靖孝 | ビヘイヴィアとプロトコル (現代建築家コンセプト・シリーズ)
読了日:8月8日 著者:吉村靖孝
スモール イズ ビューティフル再論 (講談社学術文庫)スモール イズ ビューティフル再論 (講談社学術文庫)感想
過度なグローバリゼーションや科学信仰を批判し、動きやすく参加しやすいコミュニティの中で暮らすことを啓蒙する。コンパクトシティに通じる経済概念が読み取れる。
読了日:8月1日 著者:F・エルンスト・シューマッハー
生きのびるためのデザイン生きのびるためのデザイン感想
サスティナブルデザインの礎となる本書は、1971年にすでにエコシステムを捉えたデザインの在り方を説く。大量生産やデコレーションとしてのデザインを批判し、社会的意義のあるデザインを生み出すための組織の作り方、デザイン教育にも言及する。ネクストマーケット、リバースイノベーションと合わせて読みたい。
読了日:7月30日 著者:ヴィクター・パパネック
社会システム理論: 不透明な社会を捉える知の技法 (リアリティ・プラス)社会システム理論: 不透明な社会を捉える知の技法 (リアリティ・プラス)感想
社会はコミュニケーションの連続から生まれる、というルーマンの社会システム理論をベースに三つの対談が収録されている。コミュニケーションが情報、伝達、理解をもって行われる時、拡張するデザイン領域(IDやSD)を説明できるように思える。
読了日:7月28日 著者:井庭崇,宮台真司,熊坂賢次,公文俊平
「恋する身体」の人間学―シリーズ・人間学〈2〉 (ちくま新書)「恋する身体」の人間学―シリーズ・人間学〈2〉 (ちくま新書)感想
著者も触れているが、恋愛と身体性について論じられたものではない。哲学と思想を振り返りながら、身体と行為を結ぶ情緒について論じ、不可分な身体の限界性を乗り越えることは、他者を恋して(共同体として)乗り越えるか、自己愛(新たな自己の発見)による陶酔によって乗り越えるかとまとめる。西田の行為的直感を引き合いに出した説明が明快であった。
読了日:7月23日 著者:小浜逸郎
恋愛のアーキテクチャ恋愛のアーキテクチャ感想
一見、真逆に思えるが、ロマンチックラブ・イデオロギーがセフレ、バーチャル彼女に接続するという社会構造が明快に整理されている。原理主義に走る現代人が参加障壁を高く積み上げた結果、「未満」と設定した空間が広がり、現実性を帯びてゆくというのは恋愛以外でも同様と言えるだろう。
読了日:7月22日 著者:櫻井圭記,小川克彦,濱野智史
悲鳴をあげる身体 (PHP新書)悲鳴をあげる身体 (PHP新書)感想
身体をプロダクト化、振る舞いに影響する意識をサービスと考えると、昨今のエクスペリエンスデザインを身体論の拡張として捉えることができそうだ。
読了日:7月21日 著者:鷲田清一
世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある世界を変えるデザイン――ものづくりには夢がある感想
サスティナブルデザインの理解に。リバースイノベーションやネクストマーケットとともに読みたい。しかし、「ビジネス」や「良心」だけを担保にしてはこの「活動」は続かないだろう。デザインやエンジニアを学ぶものにサスティナブルデザインの入り口を見せてくれる一冊。
読了日:7月20日 著者:シンシアスミス
ギャルとギャル男の文化人類学 (新潮新書)ギャルとギャル男の文化人類学 (新潮新書)感想
武装としてのギャル文化は、非常に民族的な構成をしていると感じる。ただし、非常に浅薄な帰属意識であるが組織への所属欲がかろうじてある現代社会そのものか。卒業してもまた別の民族衣装に身体を包み、空気の中で架空のキャラクターを演じるサバイバルを続ける社会。鷲田清一は身体を第一の衣服としたが、身体と衣服の下にあるイショウはどうやって獲得されたのか興味が湧く。
読了日:7月18日 著者:荒井悠介
昆虫食入門 (平凡社新書)昆虫食入門 (平凡社新書)感想
フードデザイン、サスティナブルデザインの理解のために。ゲテモノや異文化ではなく、過去の生活を振り返り文化継承として昆虫食を評価している。さらに未来の食料問題や食育など対象読者の幅が広い。食べて見たいと感じたが、絵面の持つ圧力に負けてしまいそうだ。。
読了日:7月18日 著者:内山昭一
リアル・アノニマスデザイン: ネットワーク時代の建築・デザイン・メディアリアル・アノニマスデザイン: ネットワーク時代の建築・デザイン・メディア感想
一番共感したのが織咲さんと水野さんと巻末対談。ニッチかアノニマスかという隔たりはもはや自明だが、ニッチとアノニマスの対立は必ずしも作家と企業の対立ではない。コ・クリエイションやメタデザインが代表するように、アノニマス化するデザインを育む方法や枠組みの捉え方が変わるよということだろう。その点において、巻末対談は(今までの)構造ではその隔たりは不変で、より加速するという話だろう。文脈に乗りながらアノニマス化したデザインが価値を持つコミュニティや方法、枠組みをプロダクトと共に提示する必要が生まれてると捉えたい。
読了日:7月12日 著者:藤村龍至(編),岡田栄造(編),西村浩,太刀川英輔,久下玄,大山顕,徳山知永,濱野智史,梅沢和木,西澤明洋,スプツニ子!,満田衛資,山崎泰寛(編),川崎和男,渋谷慶一郎,猪子寿之,羽鳥達也,織咲誠,松川昌平,阿部雅世,水野大二郎,石井すみ子,蓑原敬,清水久和,東浩紀,柳原照弘,貝島桃代,難波和彦,乾久美子,みかんぐみ,メジロスタジオ,家成俊勝
ケアの社会学――当事者主権の福祉社会へケアの社会学――当事者主権の福祉社会へ感想
学際的な知見に基づきケアの本質について迫る。官、民、協、家族というスケールにおいて当事者とは誰か、高齢者をケアする理由とはなど見落とされがちな議論を積極的に論じる。インクルーシブデザインを考える上で当事者やステークホルダーを考える時に引用できる。
読了日:6月24日 著者:上野千鶴子
CODE VERSION 2.0CODE VERSION 2.0感想
サービスデザインを考える上で。本書は、自由さを獲得するために不自由さを設計することの必要性を指摘。情報の流量を高め、質を向上させるアーキテクチャを設計することだけではなく、その参加と制定の仕組みに携わることがサービスデザインと言えるのかもしれない。
読了日:6月7日 著者:ローレンス・レッシグ
なぜ、私の歳をきくの?なぜ、私の歳をきくの?感想
年齢差別撤廃を倫理的理由だけでなく学際的な視座に立ち訴える。暦年齢だけを理由に、不当に社会参加可能性を低く評価されてしまう現状を打開すべく、欧米諸国のように経験年齢や肉体年齢による社会参加を促す。訴えには同意するところが多いが、攻撃的な記述や出典の不明な記述が目立ち信ぴょう性にかけるのが難点。
読了日:5月30日 著者:本田重道
クラウドソーシング―みんなのパワーが世界を動かす (ハヤカワ新書juice)クラウドソーシング―みんなのパワーが世界を動かす (ハヤカワ新書juice)感想
FabLife、Makersに続きクラウド・ソーシング読了。なかなかのボリュームだけどこの三冊を読むとオープン・イノベーションについての理解がかなり深まる。
読了日:5月29日 著者:ジェフハウ
Reverse Innovation: Create Far From Home, Win EverywhereReverse Innovation: Create Far From Home, Win Everywhere感想
ソーシャルデザインをビジネスマネジメントの観点で記した本書。先進国から途上国へコピー商品を展開するのでなく、途上国を起点とした包括的な戦略の必要性を解く。啓発でも単なる"ビジネス"書でもなく、今後の企業活動で当たり前に求められる教養となりうるだろう。 http://pnch.hatenablog.com/entry/2013/04/21/002626
読了日:4月21日 著者:VijayGovindarajan,ChrisTrimble
Makers: The New Industrial RevolutionMakers: The New Industrial Revolution感想
ものづくりの民主化が技術的に可能となり、プロシューマーとデザイナーの関係が曖昧になる。デスクトップ・マニュファクチャリングが、マテリアルチェーンに依らない生産を可能とする時に、第三の産業革命を引き起こす。ものをつくることと同時にコミュニティの生成が語られており、ものを作ること以上にことをつらなければいけないのだろう。(原著を読むのにはまだ時間がかかる。。)
読了日:3月26日 著者:ChrisAnderson
セヴェラルネス+(プラス)―事物連鎖と都市・建築・人間セヴェラルネス+(プラス)―事物連鎖と都市・建築・人間感想
建築・都市史を足がかりにアレグザンダー以後の動的平衡関係が生み出した社会を読み解く一冊。
読了日:3月1日 著者:中谷礼仁
定本 柄谷行人集〈2〉隠喩としての建築定本 柄谷行人集〈2〉隠喩としての建築感想
サービスデザインを考える上で読了。建築的行為を自然知の形式化としており、建築家自身によって『設計』できるものでなく多中心的な共同体のなかで生成される偶然の出来事と記述している。 サービスデザインとは、この自然知の形式化によって生まれる諸関係から境界の見えない集合を生成していくことかもしれない。ただし、主観的に描かれる現象だけでなく、物自体の経路設計や社会関係の中で生まれる仮象の存在が多中心的な諸関係の集合を生む原因となっているので、共同体の捉え方がより多様になっている。
読了日:2月20日 著者:柄谷行人
空間―機能から様相へ (岩波現代文庫)空間―機能から様相へ (岩波現代文庫)感想
サービスデザインを考える上で。本書では近代建築から現代建築への移ろいとして、機能的な空間から様相的な(現象的に立ち上がる諸関係を孕んだ)空間へ移ろうと説く。機能空間はいくら切断して生成されようが必ずその周縁に「経路」が発生し、一連の空間図式を生む。場面と場面を繋ぐその経路を積極的に回収し、設計して行くことがインタラクションデザインだと言え、その経路の発見から場面までを直接的に設計して行くことがサービスデザインかもしれない。
読了日:2月17日 著者:原広司
斜めにのびる建築―クロード・パランの建築原理斜めにのびる建築―クロード・パランの建築原理
読了日:2月5日 著者:クロード・パラン
空間の経験―身体から都市へ (ちくま学芸文庫)空間の経験―身体から都市へ (ちくま学芸文庫)感想
サービスデザインを考える上で本書を読んだ。ユーザーリサーチとは、空間に記録された経験を場所の上にマッピングしていくことなのかもしれない。そして、サービスデザインはそのマッピングされた経験を整理していくことなのかもしれない。本書で語られる神話的空間"漠然と知られている事物の領域と全く知られていない事物の領域が常に存在する. P.157"空間とは、まさに情報空間と物理空間が交錯する現代の生活空間だと言えるだろう。その生活空間を設計していく上で、場所愛を持つ者をエクストリームユーザーとして捉え、経験価値をつむぎ
読了日:2月5日 著者:イーフートゥアン
一億総ツッコミ時代 (星海社新書 24)一億総ツッコミ時代 (星海社新書 24)感想
本書を読んでいるとベタなボケに対するツッコミが実はベタなボケなんじゃないかと思ってしまい、入れ子状の思考に陥ってしまった。ベタとメタのまとまりがネタとしてパッケージされたことで、総ツッコミ時代となるほど蔓延したのかもしれない。むしろこのパッケージが気になってきた。
オードリーのANNを聞き、興味を持って購入。RGのあるあるを思わせるような一文も見受けられた。
読了日:1月16日 著者:槙田雄司
設計の設計設計の設計感想
関数の選択と変数の設定は何を持って行われるのかと考える上で、柄沢・松川氏らはコンピューテーションの究極を、藤村・田中氏らはコミュニケーションの拡大を目指しているように感じる。他者性の獲得と指導者としての主張は、民主化し成熟した社会で目を反らせないキーワードだ。
読了日:1月6日 著者:柄沢祐輔,田中浩也,藤村龍至,ドミニク・チェン,松川昌平
アーキテクト2.0 2011年以後の建築家像―藤村龍至/TEAM ROUNDABOUTインタビュー集アーキテクト2.0 2011年以後の建築家像―藤村龍至/TEAM ROUNDABOUTインタビュー集感想
部分読みだった本書をようやく完読。1995年以後と共に、インタビュー集でありながらTRAJが浮かび上がってくる構造は秀逸。幹となる両書を読み、枝葉をつけ、根を想うことが大切だろう。
読了日:1月2日 著者:藤村龍至,TEAMROUNDABOUT
アーキテクチャとクラウド―情報による空間の変容アーキテクチャとクラウド―情報による空間の変容感想
南後×大山両氏によるストリートアートを通じたメール対談では、境界で発生する歪みを映す都市のメディア性とハッカーとしての身体およびテクノロジーについて議論されており非常に刺激的であった。
読了日:1月2日 著者:原広司,池上高志,吉村靖孝,塚本由晴,藤村龍至,柄沢祐輔,掬矢吉水,森川嘉一郎,南後由和,大山エンリコイサム

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