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はじめに。

挨拶

このブログでは、Kakeru Asanoがデザインリサーチの視点から、建築・デザイン・まちづくりを中心にエントリーを書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

Kakeru Asano
1987年生まれ。男。デザインリサーチャー、サービスデザイナー。京都工芸繊維大学大学院修了。CONNECTARIMATSU PORTAL; PROJECT共催。
連絡先 pnch.0924☆gmail.com (☆を@に変えてください。)
趣味 読書、DJ(Sbstrm)
ウェブサイト http://kakeruasano.com

pnchさんの読書メーターpnchの最近読んだ本

2016夏、有給インターン募集

これまで2回の有給インターンを設けてきましたが、今年の夏休み期間中に新たにインターンを受け入れることにいたしました。これまでは試行錯誤しながら日日の活動を調整していましたが、この夏は制作物などを決めて取り組もうかと思っています。思考と実践をつなぐような機会として、フリーペーパーの制作補助・編集、プロモーションのための取材・リサーチ補助、展示のためのリサーチ補助・制作補助を想定しています。

インターン募集内容】
今年の夏休みに有給インターン募集。テーマは以下のいずれか。
①デザインリサーチに興味があり、デザインor建築orまちづくりor工芸の経験を伸ばしたいと考えている方。
②デザインリサーチに興味があり、情報の調査・編集orビジュアルコミュニケーションを伸ばしたい方。
幾何学(特に平面充填)とテキスタイルデザインに知識or実戦経験のあり、ものづくりへの応用を考えている方。

特に③は卒業研究、修士研究に繋がるテーマを検討しています。プログラミングの知識がある方を優先いたします。

最後に、インターンという形ではなく、研究協力という方向になると思いますが、下記のような学生も募集。
バイオテクノロジー、バイオハックを応用した藍染めについて研究したい学生
※僕自身はバイオの知識経験は乏しいですが、テキスタイルデザインへの応用や背景については協力できることが多々あります。

【概要】
場所:名古屋市緑区有松
対象:学部3年生以上、①②は名古屋近郊の方。③はオンライン参加化
期間:2016年8月1日から9月30日まで、週1−2日を想定
報酬:1-1.5万円/月(交通費込)
備考:作業はラップトップを使用します。Adobe Illustrator, Photoshop, Microsoft Word, Excel. Processingなどを使用できる方が望ましいです。

申込みは、http://goo.gl/forms/MO9g9z2Q4MQPt8uV2 から。締切は2016年7月26日[火]までとします。

ウェアラブルカメラ Narrative Clip 2が届いた!【共有編】

ガジェット

これまでのあらすじ

pnch.hatenablog.com
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Narrative Clip 2(以下、NC2)を購入し、開封と撮影までは前回で行った。今回の記事ではNC2から写真・動画データをデスクトップに取り出し、さらにGoogle Photoによる共有までを紹介したい。

Narrative Clipのデスクトップアプリの設定

Get started with Narrative Clip 2 - Activation
前回の撮影編では、ストレージとしてNC2を認識できないことを書いたが、調べていくうちに、NC2からデータをデスクトップに移動する公式アプリがあることがわかった。先のリンクより、ページ下部にあるアプリのダウンロードを行って欲しい。
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Macにアプリをインストールし、ログインを済ませると、設定画面が表示される。
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チェック項目は2点だ。Clip Settingsタブから①Use Uploaderを Desktop(Mac) に変更、Storageタブから②Local Storage Enabledにチェックを入れる。これによってOSXであれば、Open Local Storage Folderを開けば、/User/Picture/Narrative Clip/[メールアドレス]/[NC2のID]/[年別フォルダ]が出てくる。
この設定が済むとNC2本体から画像が吸いだされ、フォルダに移動されてくる。300枚くらいが5分くらいだった。

Google Photoの設定

Google Photoのインストールは個々人で行ってもらうものとして、先のNarrative Clipアプリで設定したピクチャフォルダにアップした写真を自動でGoogle Photoにアップロードする用に設定してみよう。Google Photoのデスクトップアプリを立ち上げ、設定画面を開く。
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中段にある「デスクトップフォルダ」の下にある「追加」をクリックし、先のNCアプリで指定したフォルダを選択する。たったこれだけ。あとはネットに繋がってさえいれば、勝手にアプリがGoogle Photoにアップしてくれる。アニメーションを作ったり、アルバムを作って共有することが少しだけ簡単になる。

なぜGoogle Photoと連携するのか

Narrative Clipはウェブサービスと同期しており、最大8GBまでのフリースペースはあるが、それ以上は有料となっている。写真と動画を半日も回し、それを月に1、2度使えばあっという間に容量はオーバーしてしまう。さらにそれをブログやSNSで共有しようものなら、Narrativeにアップして、ダウンロードして、SNSにアップして…と手続きが煩わしい。そういう時にはこういうアプリ間の連携をしておくことができれば、多少の手間は省けるというものだ。
現時点では容量無制限でアップでき、メンバー間での共有が簡単にできるGoogle Photoに残念ながら軍配が上がるといえるだろう。よきライフログタイムを。

雑記 それにしても充電時の発熱量は少し心配になるなぁ…

プロの素人を目指して、デザインリサーチャーの役割

思考

「はじめまして、デザインリサーチャーの浅野です。」という挨拶をするたびに、「デザインリサーチャーとは、何をする職業なのでしょうか。」という返事が来る。まだまだ日本には耳馴染みのない言葉であり、察しがいい人は「コンサルタント?ディレクター?」などと聞かれる場合もあるが、デザインや建築を職業とする人などからも同様の反応を得る。後述するがその答えは状況や工程によって変動するため、一言で回答するのはまだ難しいのだが、「モノやコトの起きる前からともに考える役割」だと伝える場合が多い。「モノやコトの起きる前からともに考える」ということは、もう少し説明を加えるとどういうことなのだろうか。

問う役割としてのデザインリサーチャー

ともに考える上で最も力を入れていること、それはクライアントに「問う」ことだ。職種を関係無く「問う」ことは業務の初期段階にほぼ置かれる工程だろう。一般的にこの工程でのインタビューやヒアリングでは、「何をするのか(WHAT)」を明確にする「要件定義」の準備段階と捉えれている。しかし、デザインリサーチャーにおける初期の「問う」段階では、「なぜ実行するのか(WHY)」という動機や目的といった文脈を明らかにすることに重きをおいている。
商品開発をしたいのはなぜか、まちづくりをしたいのはなぜか、ポスター・チラシをつくりたいのはなぜか。こうしたモノゴトの裏側にあるWHYは、クライアント(とそれを享受する人)が持つ文脈に依る。その文脈を蔑ろにした提案は、クライアントが提供するモノゴトを享受するユーザー、またその関係の裏に潜む利害関係者もまた不幸とさせてしまうかもしれない。

障害者福祉×伝統工芸における「なぜ」

例えばこんなケースがあった。障害を持った人が関われる伝統工芸の商品開発をしたいという相談。なぜと繰り返して問うていくと、福祉施設側は低い賃金の労働を受注することが多いことや働きがいを持って望む作業の受注をつくり出せていないことを課題として持っていた。つまり、ロットいくらという軽作業では作業量のばらつきが発生し、利用者のモチベーション維持やそのための準備などに多大な時間を割かなければいけないという事情があるのだ。そのため、伝統工工芸よる商品開発では能力に合わせた手仕事によって付加価値のある商品を開発していきたいということが見えてきた。
他方、制作支援を行う工場からは、商品開発のプロセスの中で後継者の獲得を目指したいという意見が出てきた。詳しく話を聞くと職人をひとり育て上げるコストと時間を捻出することが難しい生産体制が見えてくる。そのため、このプロジェクトでは、福祉施設の担当者と利用者を育てることで製造に寄与する人員を増やすことが目標のひとつに掲げられた。
「なぜか」と問い続けることで単なる商品開発ではなく、「手仕事による付加価値のある商品開発」と同時に「後継者育成の機会を生み出す商品開発」が共存していることが理解できるだろう。ここでの役割は商品のコンセプトやイメージを作り出すことではなく、問いを通して商品開発における理念や目的を「発見」することにある。
pnch.hatenablog.com
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「なぜ」から生まれたデザインを通したリサーチ

なぜを繰り返して得られた文脈の理解(発見)は、「予測=そうなるかも」と「洞察=そうなったらどうなるのか」の2種類で構成されている。前者のほうが可能性が高く実践的な発見で、後者のほうが可能性は低いが今までにない実験的な発見といえるかもしれない。障害者福祉×伝統工芸では、前者によるプロジェクト進行であったといえよう。それでは、後者の「そうなったらどうなるのか」というプロセスはどのようなものか。
丹後ちりめんなど和装生地の機織りを行う職人と行うYOSANO OPEN TEXTILE PROJECTは、和装を中心とした繊維産業が縮小する中で付加価値のある素材づくりが求められた。数回のフィールドワークやインタビュー調査の中で繊維産業特有の分業体制では、これまでのように1から10までの生産工程を継続していくことが難しくなっていくことが発見された。惜しみない手間と暇をかけていくうちに形式化された生産工程に対して問いを繰り返していく中で、「完成までの工程を戦略的に途中で辞めることで完成品となる素材の可能性」と「途中でやめることで完成した素材の展開可能性」が見えてきた。
ここでは製織したあとに実施される「精錬」作業をやめることでどのような価値が生まれるのか描くことにした。実際に精錬作業を行うと、繊維についたノリ(のようなもの)が落とされることで生地は縮み、厚みを増す。温度と液中pHを調整することで精錬がうまくできること、パターンによって縮み方に差異があることが見えてきた。そこで積極的に縮みやすい組織を考えようと職人に荒いパターンで製織してもらったり、生地が縮むことでユーザーがどのようにプロダクトをデザインすることができるのかを考えていった。
最終的には、組織をひっかくことでドレープを積極的に生み出したり、防縮することで形状記憶する素材の提案を行い、その素材を使った「ワンピースのようなもの」や「中敷きのようなもの」を一人のユーザーとして制作をした。1から6や1から8で完成したものをユーザー自身が10にするテキスタイルが受け入れられる社会では、縮むといった特徴を積極的に利用することでパーソナライズへの応用可能性が見出されたと言える。つまり、途中でやめる判断をした世界では、生産する消費者(プロシューマー)を巻き込みながら完成する素材として活用される、「洞察」=物語を描くことができた。
mtrl.net

プロの素人である子どもを目指して

2つの事例を通してクライアントにおける「なぜ」を問うデザインリサーチャーの役割について紹介をした。1つ目は文脈の理解から目的を「発見」すること、2つ目は「発見」された「洞察」から物語を描くことで課題と可能性を浮かび上がらせるものだ。両者のプロジェクトにおいても根底にある「なぜ」を問う役割とは、当事者が無意識の中に持つ概念を言語化することで他者と共有可能とすることにある。
子どもから「なんで子どもは生まれるの」という質問から数珠つなぎに質問を浴びせられることで生命の起源にまで話が及ぶように、デザインリサーチャーもまた「なぜ」を繰り返すことで本質的な文脈に触れようとする。また、得られた洞察から生まれたデザインによって描かれた物語に「なぜ」と問うことで課題と可能性の共有可能性を探っていく。
小さな疑問をひとつひとつ捉え、少しずつ編集し、カタチを与えていくことで共有可能なものを目指していくデザインリサーチャーという役割が目指すものは、まさに子どものように知らないことを恥も慢心もしない「プロの素人」だろう。

関連記事

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ウェアラブルカメラ Narrative Clip 2 が届いた!【撮影編】

ガジェット

前回の記事で開封から初期設定を終わらせたNarrative Clip 2を持ちだしてさっそく撮影テストをしてきました。

前回の記事

pnch.hatenablog.com

さっそくカメラを付けて歩いてみたよ

bit.ly
まずはこちらのリンク先をご覧いただこう。シャツの胸元にクリップで引っ掛け、30秒ごとのインターバル撮影、途中から10秒ごとのインターバル撮影をしています。写真の撮影中は音もしないため、本当に撮影出来ているのか心配でスマホで時々確認をしていましたが、5分ほどずっと歩いています。リンク先を診てもらうと分かるように、歩いて撮影している割に写真ほとんどブレがありませんね。

動画)実際に歩いています

bit.ly
実際に歩いている様子はこちらです。10秒間の動画撮影は本体を2回、ツンツンっとすると「ピコッ♪」というおとがして録画スタート。もう一度、効果音がすると撮影終了です。歩いているのですが映像酔いは少ないほうかもしれませんが、苦手な方はご注意を。なお、Narrative Clip 2は写真撮影に重きをおいているため動画はHDで撮影出来てもおまけ程度と思ったほうがよさそうです。

どうやって写真は共有されるの?

さて、オモテを歩いて事務所に戻ってきました。さっそくNarrativeアプリを開いてみましたが、まだ写真のアップロードがされていないようです。右上のアイコンをタップし、wi-fiが接続されていることを確認すると、徐々にファイルがサーバーにアップロードされていっているようです。この時点ではまだどのような写真がアップされているのかわかりません。パソコンに繋いでも、外部メディア扱いとならないNarrative Clip 2はwi-fi環境がないところでの使用感はあまりいいものにはならないかもしれませんが、wi-fiさえあ(って接続さえでき)れば、まったく問題無いです。インターネット速度にもよるでしょうが、僕の環境では2分くらいで200MBがアップされていました。

アップロードしないと使いにくいよ

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アップが完了するとようやくアプリやサービスで写真や動画を閲覧することができます。この時点ではまだ公開はされておらず、自分だけが見ることができるのでご安心を。動画やアルバムを選択することでダウンロードや公開設定をすることができますが、今のところ写真を1枚だけ公開することはできませ。アプリで他のユーザーがアップしている写真を眺めていてわかったのですが、Narrativeはやはり写真単体や動画を共有することが目的ではなく写真の連続を公開することが目的なようです。どういう時間の過ごし方をしているのか、移動をしているのかなどがかいま見えるのがinstagramFacebookとの違いだと思います。

縦長な写真が撮影されます

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実際に僕が撮影した画像を見て下さい(もちろん撮影したというよりは、「撮影されていた」という表現のほうが正しい気がしますが 笑)。今回の画像は全てタテが長いように撮影されています。これもスマートフォンで見ることを前提にしているからかもしれません。ですが、他のユーザーを見るとヨコが長いように撮影されている人もいたので、クリップの付け方を工夫すると横長の撮影ができるのかもしれません。パソコンで見たい時は横長のほうが良いなぁ。特にフィールドワークをあとから振り返るときは周辺も見たいので横長のほうが嬉しいかも。

リサーチツールとしてはどう使う!?

デザインリサーチで使うならば、毎日これをつけながら仕事などをしてもらい、データを確認してから追加インタビューなんかも考えられますね。スイッチがないので説明も簡単。「朝、ここにきたら胸元にこのクリップを付けて1週間過ごして下さい」などなど。ただし、トイレ中などプライベートな情報が記録される可能性があるのでそういう時は外してもらう必要があるので要注意かな。

Narrativeは連続する写真にある物語をつくるツール

繰り返しになりますがNarrative Clipはインターバル撮影を前提としたウェアラブルカメラです。付属機能的に動画撮影もできますが、Narrative Clip 2を使い倒しているうちには入らないのではないでしょうか。音声も入らないけれど、写真と写真の間にある物語 "narrative" を読むことができるのが特徴です。ライフログツールとしてGPSレコーダーを持ち歩く人がいるように、僕はNarrative Clip 2を持ち歩くクセをつけてみようと思いました。

他のユーザーのアップしている写真を見ながら、自分だったらこの時に使おうかなーと考えるのも楽しいですね。