2016-01-01から1年間の記事一覧

デザインリサーチ入門 - 構造とメッセージ

本日は中村 紀章さんにお声がけいただき、静岡文化芸術大学1年生 実習課題の中間講評にお声がけいただき参加しました。「場所のコレクション」というテーマで5グループがフィールドワークに出向き、魅力的な場所の採集と分析を行うというもの。 各グループの…

自作 水タバコ(シーシャ)をつくろう #shisha

2014年12月、太陽が6時間しか顔を見せない真冬のフィンランドを抜け出し、太陽を求めて向かったエジプトの海浜リゾート地ダハブ。日中の気温は26度ほどになるけれど、乾燥しているので過ごしやすい。ヨーロッパからも寒さを避けるように人びとが訪れるまちダ…

STOCK YARD ARIMATSU トークを振り返る

先週末は名鉄百貨店内にあるOpen MUJIで、出張PORTAL; SALONを開催しました。 #10 ゲストの武馬 淑恵さんからは名古屋市職員として関わるなかで、産地の魅力を一回性の高い(観光、経済振興)のための商品として取り扱われていることに気がついたと言います。…

デザインが生成される時、デザイナーはなぜデザインをするのか

本日はトコナメハブトークにて、デザインディレクター岡田栄造さんのお話を聞いてきました。工繊時代から大変お世話になっている岡田先生。 クライアントワークと言うよりは、インディペンデントなプロジェクトにおけるデザインディレクターとは何を考え、行…

アブラゼミがうまいという「経験」と「記憶」

地元のように懐かしい場所での食事で、「あぁ、この味!この味!そういえばこの頃は…」となったことがあるだろう。食事がきっかけで当時を思い起こさせるには、身体的な経験と印象的な記憶がセットなのだ。経験がうまみを引き出し、記憶がスパイスとなるため…

2016夏、有給インターン募集

これまで2回の有給インターンを設けてきましたが、今年の夏休み期間中に新たにインターンを受け入れることにいたしました。これまでは試行錯誤しながら日日の活動を調整していましたが、この夏は制作物などを決めて取り組もうかと思っています。思考と実践を…

ウェアラブルカメラ Narrative Clip 2が届いた!【共有編】

これまでのあらすじ pnch.hatenablog.com pnch.hatenablog.comNarrative Clip 2(以下、NC2)を購入し、開封と撮影までは前回で行った。今回の記事ではNC2から写真・動画データをデスクトップに取り出し、さらにGoogle Photoによる共有までを紹介したい。 Na…

プロの素人を目指して、デザインリサーチャーの役割

「はじめまして、デザインリサーチャーの浅野です。」という挨拶をするたびに、「デザインリサーチャーとは、何をする職業なのでしょうか。」という返事が来る。まだまだ日本には耳馴染みのない言葉であり、察しがいい人は「コンサルタント?ディレクター?…

ウェアラブルカメラ Narrative Clip 2 が届いた!【撮影編】

前回の記事で開封から初期設定を終わらせたNarrative Clip 2を持ちだしてさっそく撮影テストをしてきました。 前回の記事 pnch.hatenablog.com さっそくカメラを付けて歩いてみたよ bit.ly まずはこちらのリンク先をご覧いただこう。シャツの胸元にクリップ…

ウェアラブルカメラ Narrative Clip 2が届いた!【開封の儀】

getnarrative.com2015年5月22日から待つこと1年以上、ついに届いたウェアラブルカメラ Narrative Clip 2!胸ポケットなどに取り付けて日常を切り取ることができるカメラとしてプロダクト開発されているようです。僕自身はデザインリサーチをするときのツール…

街へ関わるきっかけを探る「ごえんの投票」

Instagram 「多数決を取ります」なんていうフレーズを最後に聞いたのはいつごろだろうか。社会に出てからは30人程度が参加した会議で多数決による決定というタイミングはほとんどない。そこには意思決定者である社長や代表がおり、その人の判断に委ねられる…

会議は何をするところ?ー「決定」するところ

日本企業の生産性の低さがニュースに取りざたされる昨今、その要因の一つとささやかれているのが「会議」です。「長い・決まらない・広がらない」会議に、誰もが参加して辟易してしまった経験があるのではないでしょうか。そして次の会議にも同じことが繰り…

誰のものでもある場所を見つけに-裏輪呑み@京都

先日、京都 木屋町周辺で開催された『裏輪呑み』に参加してきた。入れ替わり立ち替わり総勢20名超が参加した野外飲み会と片付けるにはもったいない経験だったので記録しておこうと思う。そもそも『裏輪呑み』とは、「新しい骨董」のメンバーらが「浦和」で10…

30年後から考える伝統工芸

2045年、少子高齢化の進んだ日本国は、細やかな気遣いと地域間の分業によって築き上げた輝かしい時代の産業から遠くの世界に届いていた。これまで1から10の段階を経て仕上げたものを製品と呼んでいたものづくりから、1から6で戦略的に途中でやめるものづくり…

オープンスタジオを終えて

個人事業主として登録してから5月で丸2年となる。その節目に先駆けて2016年4月17日に借りてから半年以上経った有松の事務所でようやく事務所開きをすることができた。一緒に事務所を借りるグラフィックデザイナーの武村彩加さんと我々も活動するARIMATSU POR…

メタデザイン: 対話のためのアイデアワークショップ

原研哉や藤村龍至は予てから、デザインをデザインすることにより、これまでに見られなかった共創や創発といった他者性の獲得を目指したデザイン言語を目指してきた。学術的な領域では『デザインを支援する環境をデザインすること』を「メタデザイン」と指し…

プロッタとチャコペンで消える下絵を描く

《用意するもの》silhouette CAMEO 2silhouette CONNECT(米国版サイトからダウンロード購入)ボールペンプランジャーチャコペン、または青花ペンコットンの布シルエットカメオ2にAdobe Illustrator CC2015から吐き出すことができるsilhouette CONNECTを購入し…

『居座り続けるための設え』としてのリノベーション

国土交通省が定めた指針によると、空き家とは居住など定常的に使用されていない状態が1年以上続いた建物であるという。物置として使用していようが、イベントで1日2日貸していようが、使用者がいない限り、その建物は空き家として認識されてしまう。文字通り…

デザインリサーチャーへのインターンとは

本日は春休み期間中にインターンとして事務所に来ていた学生3名と打ち上げに。昨年度は秋の平場と春休みの二回、実験的にインターンの受付をしてみました。それまで、バイト的な手伝いで来てもらったことはあるのですが、継続的な取り組みは今回が初めてです…

(1)デザインリサーチャーという働き方がわかる書籍

デザインリサーチャー、デザインリサーチと耳慣れない言葉。「デザイン+リサーチ=デザインリサーチなんでしょ。」と思っている方やデザインや建築を学んでいるけどデザインの根拠を探すことに迷いがある方、また逆にマーケティングや教育を学びつつデザイン…

デザインリサーチャーとして働きたいあなたへ

AXISでデザインリサーチが特集された2000年のvol.88、そして、アドバンスト・デザインリサーチととして元RCAのアンソニー・ダンが特集された2009年のvol.142が発行されてから、すでに15年以上の月日が流れています。まだ「デザインリサーチ」という活動や「…

TOKONAME HUB TALK vol.4 トコナメ建築話 を振り返り

2016年3月18日、会場は普段ギャラリー・カフェとして運営されている『TSUNE ZUNE』で開催されTOKONAME HUB TALK vol.4 トコナメ建築話に参加してきた。ゲストは普段関西を拠点に活動する3組の建築家、木村松本建築設計事務所の木村吉成さん、田所克庸建築設…

伝統工芸に対するオープンデザインの試み

日本中に多々ある伝統工芸のいくつかは藩の政策に関連して発生している。有松では山賊による被害が膨らみ始めた頃、松丘だった地帯を切り開き、人を住まわせたことに起因している。農作物をつくれず、宿場町の鳴海があるた宿としても繁盛せず、お土産をほそ…

事務所のこと、有松のこと

2015年の8月末から有松にて、事務所として古民家を間借りしている。有松駅から徒歩3分、旧東海道に面したとてもアクセスの良い場所だ。2014年に行った「誰のための有松絞り展」をきっかけに大家さんと知り合い、お話をし続ける中で期間限定で間借りさせてい…

デザインリサーチを体験する「カレーライス」ワークショップ

「デザインリサーチとはなんですか?」と聞かれることから、私の自己紹介が始まります。「文脈の理解と物語の構築をすること」と返答することもありますし、「言葉にならぬ『当たり前』を見つけることから始めるデザインです」なんて説明をする場合もありま…

ofからforへ、モノからコトへ

先日、名古屋造形芸術大学の卒業制作展を訪れた。初めてこの大学の卒業制作展を伺ったのだが、非常に細かくコースに分かれて(デザイン系だけでも5つくらいあったのではないか)いたことに驚いた。そのコースわけとはいわゆる空間デザイン、工業デザイン、ビジ…

産地から見えるもの

有松の染工場に関わり始めて約2年、2016年は丹後ちりめんの機屋さんともお仕事させていただいています。どちらも和装文化が斜陽になり、次の展開を考えなければいけない時期になっています。特に課題なのが分業体制による生産エコシステムの崩壊が少子高齢化…

街へのまなざし

先日、ARIMATSU PORTAL; PROJECTの活動について、ようやく有松でお話しすることができました。名城大学の柳沢先生よりお声がけいただき、「なぜ有松なのか、街へのまなざし」というテーマです。プレゼンの中で私たちの活動は、有松に根付く「ものづくりの文…

ワークショップに流れる時間

参加している時間はあっという間なのに、その準備や段取りにかける時間はその比じゃないのがワークショップだ。いかにシャープなら目的と課題を設定し得るのかは、検討材料を集めるところから始まっているため、テーマの凡庸性と深度には細心の注意を払う必…

忙しさの中に

年越しをしてから毎日毎日見つめるものがある。モニターの中にある文字や写真の情報だけでなく、京丹後の機屋と取り組む素材作りの実験、少しずつ開業日が近づく障害者福祉とお菓子屋さんの取り組み、行政や大学など公的な機関とのメディアづくり。羅列する…