2016年に読んだ本まとめ

2016年は目標だった年間50冊をクリア。100冊を読むには息抜きの時間を減らすしかないのかなぁ、、

それと論文は国内のものを10位読んでいたかな。こちらもこうやって公開できるといいのですが。

 

2016年の読書メーター
読んだ本の数:60冊
読んだページ数:16216ページ
ナイス数:53ナイス

ポートランド 世界で一番住みたい街をつくるポートランド 世界で一番住みたい街をつくる
読了日:12月2日 著者:山崎満広
ひらかれる建築: 「民主化」の作法 (ちくま新書 1214)ひらかれる建築: 「民主化」の作法 (ちくま新書 1214)
読了日:12月1日 著者:松村秀一

 

 

 

 

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明けましておめでとうございます。2017年にやらないこと、やること

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 

あっという間の2016年、2015年からの関わりが2つ実社会に還元されました。1つは、グルテンフリーのカフェ コルポのオープン。1つは、有松絞りの製造業におけるファブリケーション設備の導入による商品開発です。あくまでも動き出し。2017年はこの動きを高めて事業のサポートをしていきたいと考えています。

 

2017年は気持ち新たに、辛抱強く学ぶ年にしたいです。そのためにもやらないことは3つ。

①焦って結果を求めない

②自分で抱え込みすぎない

③仕事と学習のバランスを見誤らない。


そしてやることは、

⑴ 理論と実践を架橋すること→もっとテキストを書いて情報発信を

⑵ 自ウェブの刷新を→事例紹介をわかりやすく、DRerのウェブについて考える

⑶ 新たな協働ネットワークの構築→相談から事案へ。「ともに」つくる関係の強化。

 

2016年末は環境が変わることを予感させる出来事が多々ありました。事務所として間借りする建物の一部が観光案内所となることや連続した交通事故も。一方で、まだ正式に発表できないような良いことも急に飛び込んで来ました。何かと当たり月だった師走を引き続き、2017年も新たな良い出会いに「当たる」ことを期待しています。

デザインリサーチ入門 - 構造とメッセージ

本日は中村 紀章さんにお声がけいただき、静岡文化芸術大学1年生 実習課題の中間講評にお声がけいただき参加しました。「場所のコレクション」というテーマで5グループがフィールドワークに出向き、魅力的な場所の採集と分析を行うというもの。
各グループの発表は「無人販売所」「プレイングスペース」「外部階段」「後付け」「高架下建築」というもの。4グループは対象空間や設えの調査、1グループはオブジェクトを対象とした調査のように感じました。
僕は評価軸に「情報の構造化」「新規性」「メッセージ性」「笑い」を設定し、発表を聞いていました。採集した結果をどの「視座・視点」で編集し、どのような「価値」をもつ「共感を呼ぶ」「メディウム」として発表するのかを対象としていました。
発表を聞いている限りでは、既存の枠組みに既存のオブジェクトを整理しているものが多かった印象。そのため、グルーピングを経て新たな評価軸や評価する対象を見いだすことができていたグループを僕は評価しました。調査設計や分析の手法が論理的であるかという基礎的なところです。
新規性や笑い/面白さを評価できるレベルではまだなかったので、採集→グルーピング(分析)→ネーミング(考察)という段階を経て新たな価値を示してもらえたらなと思います。仮説を補強するリサーチでなく、リサーチを元に分析考察して仮説の検証を進めたらもっと面白くなるはず。
新たな価値を見出す力はどんな領域でも応用可能な能力なので、是非とも前向きに取り組んで見て欲しいなと思います。

自作 水タバコ(シーシャ)をつくろう #shisha

2014年12月、太陽が6時間しか顔を見せない真冬のフィンランドを抜け出し、太陽を求めて向かったエジプトの海浜リゾート地ダハブ。日中の気温は26度ほどになるけれど、乾燥しているので過ごしやすい。ヨーロッパからも寒さを避けるように人びとが訪れるまちダハブで出会ったのが水タバコです。紙巻タバコとは異なり、水をフィルターにすること、煙草の葉ではなくさまざまなフレーバーを楽しむこと、それが1時間程度続きます。ゆったりまったりとするにはもってこいの嗜好品。
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(参照: 水たばこ(シーシャ) | JTウェブサイト)

ダハブでは、午前中にスキューバダイビングの講習を受け、お昼を受講生たちと近くのサンドイッチ屋で食べ、午後からはカフェで本を読んだり水タバコを吸っているとネコが膝に乗ってくる。猫をなでながら水タバコをくゆらせ、波の音をBGMがわりに日本の家族に向けて絵手紙を描く。なんとも贅沢な時間の過ごし方をしていたな〜と仕事に追われる今、あの日のことが思い出されます。滞在中はほとんど毎日楽しんでいた水タバコ、帰国前に道具とフレーバーを一式を購入し、フィンランドへ持ち帰りました。
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(写真はレストランでお茶をしながらシーシャを楽しんでいた私 Photo: Satomi Koyanagi)

日本へ帰国してからは修士論文の執筆やフリーランスとして活動し始めたこともあり、忙しい日々に追われてほとんど出番がありませんでした。ある時、ふとその存在を思い出したのですが、フレーバーは古くなっている。そこからシーシャカフェを探し、仕事終わりなどのタイミングで2週に1度くらいで通うようになりました。お店の方にミックスしてもらい、行くたびに少しずつフレーバーを変えているので飽きることなく半年くらいお邪魔しています。そんな折に、ふと「原理は簡単だから自分でもつくれるのかな…」と思うようになり、仕事の合間に情報や部品を集めること1ヶ月。ようやく試作品が出来上がったので公開します。
もちろん水タバコもあなた、副流煙によって周囲の方の健康を害する恐れがあります!また、未成年は喫煙できないので、絶対にマネしないように!

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STOCK YARD ARIMATSU トークを振り返る

先週末は名鉄百貨店内にあるOpen MUJIで、出張PORTAL; SALONを開催しました。
#10 ゲストの武馬 淑恵さんからは名古屋市職員として関わるなかで、産地の魅力を一回性の高い(観光、経済振興)のための商品として取り扱われていることに気がついたと言います。一念発起して大学院でテキスタイルデザインの研究を行い、地域のお祭りで着る自分だけの法被を製作するワークショップを元銭湯で開催。「ばをひらく」ことを通じて、持続的に産業や伝統との関わりを地域に設けるプレイヤーになった経緯をお話いただきました。観光、暦まち、文化推進だけでなく、行政区分を超えた協働がこれからの課題であることが実感できました。
翌日の#11 ゲストである森田 一弥さん、 柳沢 究さんからは「まちをひらく」ことについて、有松や京都を下敷きにお話いただきました。名城大学として有松に関わる柳沢さんからは、物理的、社会的、経済的、人的な「まち」をひらくことで、継承、循環、刷新といった異なる時間軸の流れを引き受けるのではないかいう指摘がありました。共存する時間の差異に、リンチが指摘する都市の豊かさが現れるというお話はまさに有松や京都の特徴を言い表しているようです。また、森田さんはさらに解像度が高く「素材をひらく」ことについて、インテリアやリノベーションといった自作作品の解説から、まちへの関わりしろをラディカルに取り組む姿勢についてお話しされていたように感じました。建築のファサードが垂直に歴史が積み重ねられる欧州に対して、水平な(手前から奥へ)層となって現れる日本の建築。部分的な解体や修繕を通して時間の経過を肌で感じ、現代的な時間、技法、素材を組み合わせて再構築を行う。これにより複数の時間が同じ空間に流れ、メディアとしての建築が発するメッセージをより読み取りやすくなるようです。
三者のゲストからは、「複数の時間」を体感することができる空間あるいはまちである有松において、持続的に「よそ者の関わりしろ」を広げる取り組みを実施するための「政策の整理と統合」が『まちをひらく』ために必要であるとまとめることができるのではないでしょうか。今後、私たちの活動にも大いに参考にさせていただける知見だと実感しています。
ご参加いただいたみなさん、ゲストの皆さん、会場のご提供をしていただいた無印良品の溝内さん、井野さんに改めて感謝申し上げます。
なお、トークイベントは終了しましたが、月末の29, 30に開催するワークショップにはまだ若干の余裕があるようです。まさに、先の話を実感できるだけでなく、素敵なあなただけの無印良品絞り染めをつくることができますよ!お申し込みは下記のリンクからどうぞ。
無印良品 名古屋名鉄百貨店「名古屋発を応援しよう 『有松を知る。』Vol.2」 | イベント予約 | 無印良品
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