2月に読んだ本/サービスデザインと建築計画を考える。

2月はサービスデザインを建築計画から捉え直そうと読書を進めていました。何か分からないけれど動いている出来事(自然)を捉えるために、なんとなく感じられる経験や出来事の集積(形式)として建築が立ち上がる過程に着目されていたように思います。

サービスデザインはユーザーの行動を誘発する働きを持っていますが、その設計要因を社会的な環境や物理的な空間だけにとどめていません。諸要因を構成し、接続する機能を持つデバイスやビジネスにもその範疇を広げています。複合的に発生する出来事、その集合体をデザインすることがサービスデザインであり、機能主義的な合理性だけから設計される解決がサービスデザインではないのです。

イーフー・トゥアン著の『空間の経験』からは、ユーザーの経験が潜在する空間や建築は一種のメディアであるという記述がされていました。僕たちはそのメディアを読解し、ほぼ無意識に振る舞いを選択、実行しているということです。教会の中を歩きまわり、祈りを捧げ、静かに佇むといった行為と共に、未知の存在である神との対話を同時に体験している。機能や建築様式といった設計された"漠然と知られている事物の領域"と神秘体験というような"全く知られていない事物の領域が常に存在"している空間を歩くことで幾つかの経験を参照し実行している。機能だけではなくその周縁にある振る舞いや出来事の諸関係がいくつも集合し、全体をなしているのです。

いくつもの組み合わせで全体が構成されているのは神秘体験だけではなく、土着的な建築群としての集落にも見い出すことができます。原広司は、生活と建物が重層し、一年を通した生活には同じ空間に複数の行動が記憶されていることを複数の集落調査で発見しました。なんとなくあそこまでが◯◯するところで、なんとなくあそこまでが☓☓するところ。それが集合して集落を形成し、出来事を生む。漠然と知られている自然摂理(=機能主義的なるもの)と抗えないよく分からない自然摂理が共存している集落のあり方には、周縁のない集落を緩やかに包括し規定する様相を見出し、それが計画された都市を乗り越える方法ではないかと考えたのです。

 機能を設計の主たる目標とするとその周縁や経路の存在を認めることはできなません。純粋な機能とは私たちの知るところでない超自然なものです。機能主義的な建築行為が超自然から構成されるものだとすると、複数の主体で構成され、多中心的に経路がかけられる社会ではそれを形式化することは不可能です。『隠喩としての建築』では、対話の中にこの多中心的な設計行為を見出しています。それはクライアントだけでなく、業者や周囲の人間、法律なども含まれ、商業施設においては接客業としてのサービスも含まれるでしょう。この『対話』が偶発的に経路を規定していき、なんとなくわかっていたようなわからなかったようなことを形式化していくことを『建築』だと記述しています。

私たちが暮らすこの社会は構成されていつつ、生成もしています。今回読んだ書籍はその中でも自律的に秩序を生成していく要因や場所について記述しているものが多かったと言えるでしょう。それを生み出しているのは物自体だけではなく、『経験』、『経路』、『様相』といった眼に見えない何かです。この眼に見えない経路は情報化社会でさらに加速し、経路の接続先も方法も様々になっています。複雑な社会を複雑なまま暮らしていくことは果たして出来るのでしょうか。その社会はどう設計可能なのでしょうか。そのヒントである経験や経路、様相の発見が現在、鍵になっているのは間違いありません。

サービスデザインにおいて、定性的調査は問題や機能ばかりを記述するのではなく、関係や背景を描くことを目的としています。その諸関係の集合体が働く道理をサービスと定義することで、曖昧な機能群の設計をサービスデザインと言えるかもしれません。すると、サービスデザインの範疇は物のデザインだけでなくビジネスや政治の世界まで広がっていくのだと考えられます。引き続き、サービスデザインがもたらす社会について考えていきたいです。

 

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2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1101ページ
ナイス数:1ナイス

定本 柄谷行人集〈2〉隠喩としての建築定本 柄谷行人集〈2〉隠喩としての建築感想
サービスデザインを考える上で読了。建築的行為を自然知の形式化としており、建築家自身によって『設計』できるものでなく多中心的な共同体のなかで生成される偶然の出来事と記述している。 サービスデザインとは、この自然知の形式化によって生まれる諸関係から境界の見えない集合を生成していくことかもしれない。ただし、主観的に描かれる現象だけでなく、物自体の経路設計や社会関係の中で生まれる仮象の存在が多中心的な諸関係の集合を生む原因となっているので、共同体の捉え方がより多様になっている。
読了日:2月20日 著者:柄谷 行人
空間―機能から様相へ (岩波現代文庫)空間―機能から様相へ (岩波現代文庫)感想
サービスデザインを考える上で。本書では近代建築から現代建築への移ろいとして、機能的な空間から様相的な(現象的に立ち上がる諸関係を孕んだ)空間へ移ろうと説く。機能空間はいくら切断して生成されようが必ずその周縁に「経路」が発生し、一連の空間図式を生む。場面と場面を繋ぐその経路を積極的に回収し、設計して行くことがインタラクションデザインだと言え、その経路の発見から場面までを直接的に設計して行くことがサービスデザインかもしれない。
読了日:2月17日 著者:原 広司
斜めにのびる建築―クロード・パランの建築原理斜めにのびる建築―クロード・パランの建築原理
読了日:2月5日 著者:クロード・パラン
空間の経験―身体から都市へ (ちくま学芸文庫)空間の経験―身体から都市へ (ちくま学芸文庫)感想
サービスデザインを考える上で本書を読んだ。ユーザーリサーチとは、空間に記録された経験を場所の上にマッピングしていくことなのかもしれない。そして、サービスデザインはそのマッピングされた経験を整理していくことなのかもしれない。本書で語られる神話的空間"漠然と知られている事物の領域と全く知られていない事物の領域が常に存在する. P.157"空間とは、まさに情報空間と物理空間が交錯する現代の生活空間だと言えるだろう。その生活空間を設計していく上で、場所愛を持つ者をエクストリームユーザーとして捉え、経験価値をつむぎ
読了日:2月5日 著者:イーフー トゥアン

読書メーター

1月に読んだ本

今月は読みかけだった本を読み直すことが多かったですね。藤村龍至さんがらみの書籍ばかりです。一億総ツッコミ時代は良書ほどではないけれど、読んでいていい意味で嫌な気持ちになる本でした。サラリと読める量なので、ぜひこの気持を味わってもらいたいものです。
2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:879ページ
ナイス数:3ナイス

一億総ツッコミ時代 (星海社新書)一億総ツッコミ時代 (星海社新書)感想
本書を読んでいるとベタなボケに対するツッコミが実はベタなボケなんじゃないかと思ってしまい、入れ子状の思考に陥ってしまった。ベタとメタのまとまりがネタとしてパッケージされたことで、総ツッコミ時代となるほど蔓延したのかもしれない。むしろこのパッケージが気になってきた。
オードリーのANNを聞き、興味を持って購入。RGのあるあるを思わせるような一文も見受けられた。
読了日:1月16日 著者:槙田 雄司
設計の設計設計の設計感想
関数の選択と変数の設定は何を持って行われるのかと考える上で、柄沢・松川氏らはコンピューテーションの究極を、藤村・田中氏らはコミュニケーションの拡大を目指しているように感じる。他者性の獲得と指導者としての主張は、民主化し成熟した社会で目を反らせないキーワードだ。
読了日:1月6日 著者:柄沢 祐輔,田中 浩也,藤村 龍至,ドミニク・チェン,松川 昌平
アーキテクト2.0 2011年以後の建築家像―藤村龍至/TEAM ROUNDABOUTインタビュー集アーキテクト2.0 2011年以後の建築家像―藤村龍至/TEAM ROUNDABOUTインタビュー集感想
部分読みだった本書をようやく完読。1995年以後と共に、インタビュー集でありながらTRAJが浮かび上がってくる構造は秀逸。幹となる両書を読み、枝葉をつけ、根を想うことが大切だろう。
読了日:1月2日 著者:藤村 龍至,TEAM ROUNDABOUT
アーキテクチャとクラウド―情報による空間の変容アーキテクチャとクラウド―情報による空間の変容感想
南後×大山両氏によるストリートアートを通じたメール対談では、境界で発生する歪みを映す都市のメディア性とハッカーとしての身体およびテクノロジーについて議論されており非常に刺激的であった。
読了日:1月2日 著者:原 広司,池上 高志,吉村 靖孝,塚本 由晴,藤村 龍至,柄沢 祐輔,掬矢 吉水,森川 嘉一郎,南後 由和,大山 エンリコイサム

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2012年に読んだ本まとめ

ベスト3を選べと言われたら、

  1. 暇と退屈の倫理学 - 國分功一郎
  2. Fablife - 田中浩也
  3. ニートの歩き方 - pha

ですね。
2012年の読書メーター
読んだ本の数:27冊
読んだページ数:7299ページ
ナイス:22ナイス
感想・レビュー:19件
月間平均冊数:2.3冊
月間平均ページ:608ページ

路上のエスノグラフィ―ちんどん屋からグラフィティまで路上のエスノグラフィ―ちんどん屋からグラフィティまで感想
南後さんのグラフィティリサーチに惹かれて購入したが、ストリートパフォマーに対するエスノグラフィカルなリサーチを通じて描かれる"都市性"も興味深い。修士課程学生のリサーチが本文のほとんどを成していることにも驚いた。
読了日:12月26日 著者:
仕事の社会学 改訂版 --変貌する働き方 (有斐閣ブックス)仕事の社会学 改訂版 --変貌する働き方 (有斐閣ブックス)感想
労働意欲が企業コミュニティへ依存していた高度経済成長期から趣味や家族などのコミュニティへシフトしてきている今、ワークプレイスそのものの環境を整備することがどれだけ有効なのかは疑問だな。就業時間やオルタナワークプレイスなどの制度見直し、コミュニティシフトを促して労働環境を高めることができるんじゃないか。にしてもやはり、様々な機会の創出としての起業は有効なんだろうなと思える。
読了日:12月25日 著者:中村 慶岳,中村 文
ジェイコブズ対モーゼス: ニューヨーク都市計画をめぐる闘いジェイコブズ対モーゼス: ニューヨーク都市計画をめぐる闘い感想
今なお参照されるジェイコブスがどのような背景でアメリカ大都市の死と生が執筆されたのかがよくわかる。前半はモータリゼーションを受けモーゼスがいかにアーバンデザイン行ったのか、後半ではそこで生まれた都市の歪に対してジェイコブスがいかに活動されたのかが描かれている。ビルディングとマネジメントのどちらかを選択するということでなく、マネジメントからビルディングを実行することが大切なのだと最後に触れられている。そこをつなげて行く人がこれからのビルダーアーキテクトなのではないだろうか。
読了日:11月11日 著者:アンソニー フリント
まちへのラブレター: 参加のデザインをめぐる往復書簡まちへのラブレター: 参加のデザインをめぐる往復書簡感想
易しい本じゃなく優しい本。内容は時に高度な知識を要求される時もあるけれど、質疑応答が的確で柔らかい語り口に反して学ぶことが多い。
読了日:10月3日 著者:山崎 亮,乾 久美子
都市と消費とディズニーの夢  ショッピングモーライゼーションの時代 (oneテーマ21)都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代 (oneテーマ21)感想
国内外のショッピングモールの生い立ち、都市形態の変遷や流通とモビリティの流動量変化から都市の様相が変化していることを説く。建築や都市工学に批判されがちな消費のためのビルディングタイプ、ショッピングモールを客観的な視点で考察することで新しい公共のあり方を考えることができるかもしれない。
読了日:9月29日 著者:速水 健朗
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法感想
彼の口癖『だるい。』のように、ニートを推奨するわけでもなく、かといって社畜化することを推奨するわけでもないゆるい本書。こうした暮らし方や働き方の幅が出ていることを受け止め、新しい公共を考えるきっかけにしたい。
読了日:9月20日 著者:pha
暇と退屈の倫理学暇と退屈の倫理学感想
良書。ネオニートやノマドを考える上で必読と感じる。暇と退屈の違いから始まり、どう退屈を超えて行こうとしたのか、なぜそれでも現代で退屈な日々を過ごすものが多いのかを考える書物。
読了日:9月14日 著者:國分 功一郎
ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書)感想
マイクロファイナンスからクラウドファンディングまで。現在進行形で変化を遂げる金融がITの発達で改めて愛着と融合している。数字だけで表すことのできない部分がこの状態を促す合理性を生んでるにちがいない。
読了日:7月19日 著者:慎 泰俊
辺境から世界を変える ――ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」辺境から世界を変える ――ソーシャルビジネスが生み出す「村の起業家」
読了日:7月8日 著者:加藤徹生
クリエイティブ・フィンランド―建築・都市・プロダクトのデザインクリエイティブ・フィンランド―建築・都市・プロダクトのデザイン感想
戦後フィンランドの歴史が以如に建築とつながっているのかが良くわかる。アアルトを始まりに、シビックプライドの醸成から建築家の働きや都市計画に市民が参加している様子が見て取れる。
読了日:7月5日 著者:大久保 慈
ニコニコ学会βを研究してみた (#NNG)ニコニコ学会βを研究してみた (#NNG)感想
アカデミアンがアカデミズム以外で評価される場として、野生の研究者発掘の場として、ギークがモテる場としてニコニコ学会βは機能して行くんだと思いたい。
読了日:7月5日 著者:
FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)
読了日:6月11日 著者:田中 浩也
希望論―2010年代の文化と社会 (NHKブックス No.1171)希望論―2010年代の文化と社会 (NHKブックス No.1171)
読了日:6月11日 著者:宇野 常寛,濱野 智史
フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践感想
生涯学習に関する施設と社会制度を広く浅く紹介。子どもから大人まで健常者、障がい者関係なく学び・暮らす仕組みを実践するフィンランドからのレポート。すごく読みやすい。
読了日:6月6日 著者:大橋香奈,大橋裕太郎
「統治」を創造する 新しい公共/オープンガバメント/リーク社会「統治」を創造する 新しい公共/オープンガバメント/リーク社会感想
リトルピープルの中を動き回り、新しい社会の創造に向けて活動するガーデナーの存在が面白い。
読了日:6月5日 著者:谷本 晴樹,淵田 仁,吉野 裕介,藤沢 烈,生貝 直人,イケダハヤト,円堂 都司昭
「つながり」を突き止めろ 入門!ネットワーク・サイエンス (光文社新書)「つながり」を突き止めろ 入門!ネットワーク・サイエンス (光文社新書)
読了日:6月2日 著者:安田 雪
動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ)動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ)感想
SNS、クラウドファンディングが群衆活動にどんな影響を与えたのかを東日本大震災、イギリスの暴動など国内外の事例から分析。グラウンドファンディングが変える資金調達とその可能性には大変魅力的。ファンクラブ的なノリから生まれるつながりをムーブメントにまで昇華するハードルが下がるのではないかと指摘している。愛着が引き起こす変革がNPOやファブリケーションに与える影響は大きそうだ。
読了日:5月7日 著者:津田 大介
「当事者」の時代 (光文社新書)「当事者」の時代 (光文社新書)感想
戦後の日本史、メディア史だけでなく国外の社会運動から日本人の性質を多角的に表した良書。可哀想な人を作り出し、マイノリティに憑依してしまう性質の指摘が鋭い。ユニバーサルデザインもそれによるものだと考えられる。介護もする人/される人の二項対立でなく包括的に考える当事者性の獲得こそがインクルーシブデザインなのではないだろうか。
読了日:5月4日 著者:佐々木 俊尚
つながり進化論―ネット世代はなぜリア充を求めるのか (中公新書)つながり進化論―ネット世代はなぜリア充を求めるのか (中公新書)
読了日:2月25日 著者:小川 克彦
体制維新――大阪都 (文春新書)体制維新――大阪都 (文春新書)感想
繰り返し繰り返し関係を整理しようと述べられている。大枠のフレームを組み直すことを政治活動の本筋としていることが良くわかる。詳細は行政でとあるので実行を期待。しかし、文章が読みにくくてもったいないのと所々に出てくる平松元市長へのネガティブキャンペーンはいかがなものかと。
読了日:2月20日 著者:橋下 徹,堺屋 太一
階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)感想
都市構造感の格差が経済格差によって広がっているとしてき。マタイ効果がより顕著に表出してきいると。
読了日:2月14日 著者:橋本 健二
仕事の中での学習―状況論的アプローチ (シリーズ人間の発達)仕事の中での学習―状況論的アプローチ (シリーズ人間の発達)
読了日:2月7日 著者:上野 直樹
SQ “かかわり”の知能指数SQ “かかわり”の知能指数
読了日:1月25日 著者:鈴木 謙介
これからの日本のために 「シェア」の話をしようこれからの日本のために 「シェア」の話をしよう
読了日:1月19日 著者:三浦 展
弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)感想
311以後、貧困や格差に対する意識が上がる一方で、それまでの貧困層や社会的弱者に対しての意識が薄まっていると指摘されている。読みやすく良くまとまっていると感じたが、ではどうするのか、に対してはあまり踏み込まれていないように感じた。
読了日:1月18日 著者:阿部 彩
ブランドをデザインする!ブランドをデザインする!感想
経営のため、デザインのための書籍でもなくブランディングのための書籍。企業の持つコンテンツをいかに正しいカタチで伝えるのかをビジュアルデザインによって実践されている。経営者とデザイナーの関係、目線がより近い形で行われている点に興味を感じる。
読了日:1月9日 著者:西澤 明洋
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル感想
制約と裁量の変化が起きる。動的な尺度が生まれる。公共の認識が変わって、公共建築コンペと審査員と地域住民の関係が変わって、とかいう妄想を掻き立てられる内容だった。
読了日:1月7日 著者:東 浩紀

2012年に読んだ本まとめ
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2月に読んだ本

今月は就活が本格化することもあり、都市の本を読み直すことが多かったですね。その延長で、関西にいることもあり、橋本市長の大阪維新について興味があり読んでみました。個人的に、大阪が区に再編されたときに生活の流れがどう変わり、都市がどう変わっていくことに興味があります。今の流れとは少々違うものになるのだろうなあと想像はできますが、あまり詳細には触れられておられませんでした。これはテレビで何度か行政で詰めていくと説明されていますので今後に期待したいものです。
つながり進化論はAmazonウィッシュリストからご献本いただいた書籍です。今書籍でもっとも紹介されているのは通信技術、インターネット史といった所で、サブタイトルにあるようなリア充や社会学的な調査分析はあまり見られませんでした。個人的に最も面白かったところは最後に少しだけ触れられていたシニア層とネットサービスについてでした。今後、こうしたネットサービスを使って育った我々が年齢を重ねたときにどうしたサービスが予想できるのか。現代の高齢者層の利用状況から少し分析されています。

2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1045ページ
ナイス数:3ナイス

つながり進化論―ネット世代はなぜリア充を求めるのか (中公新書)つながり進化論―ネット世代はなぜリア充を求めるのか (中公新書)
読了日:02月25日 著者:小川 克彦
体制維新――大阪都 (文春新書)体制維新――大阪都 (文春新書)
繰り返し繰り返し関係を整理しようと述べられている。大枠のフレームを組み直すことを政治活動の本筋としていることが良くわかる。詳細は行政でとあるので実行を期待。しかし、文章が読みにくくてもったいないのと所々に出てくる平松元市長へのネガティブキャンペーンはいかがなものかと。
読了日:02月20日 著者:橋下 徹,堺屋 太一
階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)
都市構造感の格差が経済格差によって広がっているとしてき。マタイ効果がより顕著に表出してきいると。
読了日:02月14日 著者:橋本 健二
仕事の中での学習―状況論的アプローチ (シリーズ人間の発達)仕事の中での学習―状況論的アプローチ (シリーズ人間の発達)
読了日:02月07日 著者:上野 直樹

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
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1月に読んだ本

今月は五冊、西澤氏のブランディング本を除いて概ね"シェア"の概念を掘り下げるものでした。大きな反響を得ている東氏の一般意志2.0は非常に含みの多い書籍で考えさせられる内容でした。政策的な話から公共コンペ、ユーザー中心設計のデザイン、サービスデザイン、そして参加型デザインなどについて考えていく上で大変興味深い指摘があったと思います。改めて、建築やデザインに携わる人は必読の書と言えるのではないでしょうか。

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1月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1217ページ
ナイス数:2ナイス

SQ “かかわり”の知能指数SQ “かかわり”の知能指数
読了日:01月25日 著者:鈴木 謙介
これからの日本のために 「シェア」の話をしようこれからの日本のために 「シェア」の話をしよう
読了日:01月19日 著者:三浦 展
弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)
311以後、貧困や格差に対する意識が上がる一方で、それまでの貧困層や社会的弱者に対しての意識が薄まっていると指摘されている。読みやすく良くまとまっていると感じたが、ではどうするのか、に対してはあまり踏み込まれていないように感じた。
読了日:01月18日 著者:阿部 彩
ブランドをデザインする!ブランドをデザインする!
経営のため、デザインのための書籍でもなくブランディングのための書籍。企業の持つコンテンツをいかに正しいカタチで伝えるのかをビジュアルデザインによって実践されている。経営者とデザイナーの関係、目線がより近い形で行われている点に興味を感じる。
読了日:01月09日 著者:西澤 明洋
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル
制約と裁量の変化が起きる。動的な尺度が生まれる。公共の認識が変わって、公共建築コンペと審査員と地域住民の関係が変わって、とかいう妄想を掻き立てられる内容だった。
読了日:01月07日 著者:東 浩紀

2012年1月の読書メーターまとめ詳細
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