展示に向けて

愛知・一宮で開催されるRマテリアルにむけて準備中。teamアラマチとい名義で有松の方と展示します。

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久野染工場がもつ形状記憶加工を分かりやすく説明し、その技術を用いて製作されたウェアの展示が行われます。僕はパネル製作と展示台の作成をしてるんだけど、今日は天気が悪かったので仕方なく家の中でペイント作業。家族が寝静まった中でひっそりと刷毛を握る時間は楽しいけれど、どこか家の外で作業出来る場所を確保したいなぁ。

もう少しお金が溜まれば有松の方で作業が出来るような場所兼事務所を持ちたいところ。町に入り込むことで存在感をアピールし、地域の協力を得やすい状況にして行きたい。

5/10 1600~ 「Processs vol.1展を巡る思考 素材/地域/デザインの実践」 にモデレーターとして登壇 #processs

大阪で始まる展示の関連企画として、ファッションデザインに従事される方々とディスカッションをします。アンテナの吉岡さんも僕も建築・都市畑の人間ですが、果敢にも他業種との接点を図ろうという試みです。トークタイトルからも想像が出来るように、サスティナビリティ、ソーシャルイシュー、グローカルがトピックとしてあげられるクリエイターに間口の広い企画です。

現在、登壇ゲストにメールで事前インタビューをしており、当日は会場にてフリーペーパーとして配布予定です。また、僕と吉岡さんのやりとりも収録される予定です。これらが非常に面白いんです!配布は多分、会場のみです。

当日分の座席も用意していますが、事前申し込みをされるとほぼ確実に参加できると思います。申し込みは下記のリンクよりお願いいたします。皆さまのご参加お待ちしております。


「Processs vol.1展を巡る思考 素材/地域/デザインの実践」

本展に参加した作家をお招きし、各作家の創作活動を比較し、普段とは違った視点で制作プロセスの中に潜む可能性や問題について議論し、共有していきたいと思います。

本展は、制作プロセスを作家がそれぞれの方法で開示し、共有するというものです。そのことは作家にとっては、異なる視点の導入であり、従来の作品を超えるヒントが得られたのではないでしょうか。来場者は普段知ることのない作品制作に隠れた物語りを知り、作品や作家の姿勢に対してよりポジティブな想いを抱く機会になことを願います。

このトークイベントでは、制作プロセスの中に潜む可能性や問題について、素材、地域、デザインというキーワードをもとに読み解いていこうと思います。この3つのキーワードは、作家の制作/実践の与条件となるものを挙げています。作家が予め決められた条件に対して、どのようなスタンスで取り組み、デザインとしてまとめ上げているかを、議論し共有するものであります。そして、現在のデザインが置かれている状況を踏まえ、既成の条件すらデザインの対象として捉え、取り組む、その姿勢から、作家の創造性と職能の広がりについて広く議論して行きます。

ゲスト:
田沼英治(ニットデザイナー/ウェブマガジン編集者)
村田裕樹(hatsutoki企画営業)
五十嵐勝大(proefプロデューサー)

モデレーター:
浅野翔(デザイナー/リサーチャー)
吉岡優一(media project untenor)

参加費:一般1,000、学生500、子供連れの方無料
WEB:Processs vol.1展を巡る思考 素材/地域/デザインの実践

vanitas No.002 | ファッションの批評誌

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fashionista ファッションの批評誌

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noteで初めてコンテンツが売れたよ\(^o^)/

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FabNight#07@Fablab Kitakagayaのディスカッションレポートを公開します。 | Kakeru Asano | note

https://note.mu/kasano/n/nee0359d2dd4a

 

先日紹介したnoteで200円公開しているFabNightのレポートを販売実績のお知らせが届きました。これ、すげー嬉しいですね、コンテンツが販売されたという事実。投げ銭スタイルなので買わなくても読めるし、データもダウンロード出来るようにしてるので、応援というかたちをとってるだけにこの一発は嬉しい。

 
手を抜いて作っているわけでも、編集しているわけでもないです。自分たちでイベントを企画し、公開スケジュールの都合に合わせて、スピード感持って出来る限り対応したものです。公開の仕方も考えて、調整した上で、です。販売実績は一つだけですが、その時間を考えると本当に嬉しい。これだけで生活なんて到底できないけれど、この体験は気持ちが腐ることを防いでくれる。次への活力を与えてくれる。
 
初めてコンテンツを制作、販売できたこと。これを糧に次も頑張れそうです!
 
 
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小さく身軽に働くこと、建築事務所との場合

昨日の二つの大きなデザインリサーチプロジェクトの他にも動いてることとして、建築事務所と一緒に設計コンペに参加させてもらっている。5月半ばまでの短いプロジェクトで、週に2日ほど事務所まで出向いている。ここでもポジションはデザインリサーチャーではあるけれど、最終提案は『プロトタイプ』までになりそうだ。つまり、コンセプトの創出、シナリオライティング、サービスモデルの創出、そして、基本設計程度だ。

僕はもともと建築計画学にあたる研究室で大学院を修了しているので、初歩的な建築の計画を理解しているのでそこまで踏み込んだ提案をさせてもらえるのかもしれない。非常に楽しみなプロジェクトの一つだ。それは、コンペの審査員に建築系の人が少なく、業種に関する専門家が多いことにある。建築以外への人へのアプローチを建築物とそれに付随する資料でどこまで提示出来るのか、挑戦的だからだ。

このプロジェクトでは、まだ契約を交わしていないので金銭的な不安はあるものの、面談では、前向きに検討していただけるようだ。デザインリサーチャーという職種が確立しておらず、どのようにして契約を結べばいいのかよくわからないので、ここの不安を少しずつ払って行きたい。小さなプロジェクトに身軽に参加出来る魅力を落とさずに、金銭的な仕組みを作り上げることも今後の課題だろう。

動き出す二つのデザインプロジェクト

大学院を修了し、気がついたらそろそろ一ヶ月が過ぎそうだ。実家へは一時的に戻るつもりだったのだが、このまましばらくは名古屋にいることになりそうだ。元々は海外への博士課程進学を検討していたのだが、語学が足りず最低1年は勉強をしながら金を稼ごうかと悩んでいた。その時に、地元の友人からとある人を紹介をしてもらった。絞り染めで著名な有松で染色工場を営む若社長だ。

若干29歳ながら稼業の染色工場で切り盛りする。職人として工場内だけで期待をされているけでなく、地域でも威勢のいい若者としてさまざまなことを任されている。友人の紹介では、「まちづくりや若者支援に意識ある人。デザインとの繋がりを広めたい。」と言うことであった。問題意識はあるものの、職人としての成長、社内外での活動があるためなかなか促進できないかった。そこで、友人が若者支援の一つとして「ASANOをデザインリサーチャーとして業務委託できないか。」と話を振ってくれたようだ。それから数回の打ち合わせと契約を進め、これから大きく二つのプロジェクトが立ち上がろうとしている。

一つは、工場のデザインリサーチを経たブランディングである。伝統産業の抱える課題を例に漏れることなくここでも抱えている。そのうちの一つが、技術ベースで後手に回っている企業ブランドの確立である。伝統産業と言うアイデンティティはあるものの、他と何が違うのか、どこに価値があるのか、これからどうするのか、誰に伝えたらいいのか、どう伝えたらいいのか。をきちんと説明出来るほど現状を整理しきれていない。ここでは、これまでの歴史や技術の再編を行うとともに、これから打ち出して行く方針を定めていく。そして、広報誌や実験的なブランドの立ち上げまで行う計画である。ブランディングやデザインディレクションにまでその領域は広がる。

そしてもう一つがデザインリサーチによる地域ブランディングだ。伝統産業が抱えるもう一つの課題の一つがブラックボックス化した産業の仕組みにある。伝統産業の傘の下で守られてきているため、閉鎖的なコミュニティが出来上がってしまい、どうやってコミュニティに入り込むことが出来るのかわからない。また、生産者側の視点で言うと、生産者と消費者と言う関係の中にいたため、新規参入者をどう取り扱っていいのかわからないと言うこともある。それが若者などの新規参入を拒んでいるかのように見えてしまい、縮小を加速させているようだ。そこで、デザイナーから職人、仲介人、商店、利用者までの見えない関係や環境を明らかにし、参加出来る余地を見出し、新たな関係や環境をていくことが目的だ。職人、建築家、グラフィックデザイナー、デザインリサーチャーの四名が中心となり、リサーチ結果をベースとしたサロンや展示の開催を通して、伝統産業の町から、創造的な町へと、他者に開かれた環境を構築していくことを目指している。

ひとつの染色工場に潜り込むことで、地域を俯瞰して語る多数の可能性が広がっている。国内において、デザインリサーチャーが染色工場と単独で契約を地び、活動を開始している事例もおそらくないだろう。このプロジェクトを通してまだ一般的でないデザインリサーチの外部委託が促進されるようなベンチマークとなることを期待したい。