中国の食と工芸がつまったYoutubeチャンネルが良い

Handmade and Traditional Recipe.

Enjoy Slow Life in the Village.

と、チャンネル概要に記載のある『Xiao Xi's Culinary Idyll』では、食にまつわる道具と、それを用いた食事の制作が15分前後の短い動画にまとまっている。食といっても伝統的と説明にあるだけあって、花のある北京ダックとかは出てこない。地域に根ざした食文化や道具づくりを見ることは、今日まで続く文化や仕組みを理解することにつながるかもしれない。時間の過ごし方や人の関わり合いの中で続いてきただろうから。

日本でも工芸を映像アーカイブにして、Yotubeで発信する動きは高まっているが、ひとりのユーザーがここまで多様な技芸を持ち合わせているものはほとんど見たことがない。さらに付け加えると、国内外問わずものづくり系動画は、音声かキャプションで「うるさいくらいに」説明しているのに対し、中国「らしい」BGMのなかで無口な青年が、自然や工房を背景に淡々と製作に没頭している映像スタイルはYoutubeの中では珍しいと言えそうだ。

Youtubeのアクセスが制限される中国で、このようなハイクオリティな動画がすごい速さで増え続けている（2019年5月登録ながら、2020年3月時点で登録動画は40本を超えている）。あっという間に発展をしてきた中国が自国の文化に向き合い、失われつつあるアイデンティティを保存しようとしているのだろうか。文化の消費に対してスローカルチャーを提示しつつも、その成長スピードがはやいYotubeチャンネルに目が離せない。